アルファロメオ中古車の故障は?車種別に解説
この記事ではアルファロメオ車の故障を出来る限り防げるようになるための、車種別のメンテナンス方法や購入の仕方までご案内しています。タイトルでは中古と表記していますが新車でもポイントはほぼ一緒なので、これからアルファロメオの購入を検討している方にも参考になると思います。欧州車が初めての方にとっては購入に踏み切るまでに様々な不安や障害があると思います。購入できても維持費はどのくらいかかってしまうのか、故障はしないだろうか?という不安がありますね。
アルファロメオって実際のところ故障するのでしょうか?また、故障するとしても故障を極限まで減らす方法や維持費を安く済ませるための方法は必ずあるはずです。私の主観ですがアルファロメオと一口に言っても狙う車種によってだいぶハードルの高さは変動します。車種によっては輸入車が初めての人には厳しいというものもありますが、一方でメンテナンスさえしっかり管理できていればほとんどノートラブルで乗れるような車種まであります。
私自身アルファロメオは今乗っている155という車で2台目となりますが、現在まで1台目のアルファ147も含めて維持できなくなるほどの故障やトラブルに見舞われてしまったということはないです。そういったことから今現在の日本で購入できるアルファロメオの中古もしくは新車では、一口に「アルファロメオは故障するから乗るべきでない」ということはなくなってきています。
アルファロメオの中古車を故障させないために重要なこととは?
「アルファロメオは故障しなくなってきているから買っても大丈夫だよ」という人がたまにいますが、それは決して「乗りっぱなしでも大丈夫だよ」ということではないです。この世に乗りっぱなしで調子が悪くならない車は今のところ存在しないからです。正直に言ってこれまでの国産車のような乗りっぱなし感覚のまま放置したり、何も知識や下調べもないままアルファロメオを選んでしまうのは危険です。「国産車の感覚で乗る」というのは、あくまで私のイメージですが
- 何となくメンテナンスフリーなイメージ
- 乗りっぱなしでも故障しないというイメージ
- 車のことは全て車屋さんに任せっぱなしというイメージ
- 中身をよく知らないまま車検や点検さえしていれば安心というイメージ
- 根拠はないですが燃費が良いというイメージ
があると思います。これらは概して車に対してあまり関心がなかったり、知識があまりない人に多い傾向があると思います。普段から車のボンネットの中を開けてみるという機会そのものが少ないと思いますので、知識そのものが少ないというのは仕方のないことではあります。日本車がメンテナンスフリーだと思われているのは、車検の時にそれなりの金額を支払って消耗品を交換しているということが前提だからです。国産車でもメンテナンスしていないようでしっかりお金をとられてメンテナンスしてもらっているということですね。もしあなたがアルファロメオを購入検討しているのであれば、いちいち車に振り回されない最低限の知識は必要になってきます。
最初は知識がなくても謙虚に学ぶ姿勢だったり、アルファロメオを乗りこなしてやる!という意気込みがある、あなたのような方はきっと上手に維持できるようになると思います。どんなに欲しくても、大抵の人はアルファロメオと聞くと最初からハードルの高さを感じて、乗り換えの候補車リストにも入らないことが多いです。それで仕方なく、第2、第3候補の妥協する車に流れてしまうのです。
そういったことからもアルファロメオは乗り手を選ぶと言われています。今の日本ではまだまだ「外車は故障する」という先入観を持つ人が多いです。もしあなたが妥協せず乗りこなすことができれば希少なイタリア車乗りの一員になることができます。その勇気があればきっとこれまでの人生で経験したことのない歓びに満ちたカーライフを実現できると思います。アルファロメオの故障を防ぐ上で重要なことは、
- 販売店選び
- 中古車選び
- 購入時のメンテナンス
- アフターメンテナンス
大雑把に言ってこの4つがアルファロメオの故障を防ぐ上では重要なキーワードとなります。その詳細については各車種別の解説にてお伝えしていますのでぜひご覧ください。
アルファロメオのセレスピードの故障について知る
近年のアルファロメオの故障事例としてよく言われるのがセレスピードと呼ばれるアルファロメオ独自のセミオートマチックです。このセレスピードの故障の悪評が絶えないのでアルファロメオは概して故障すると言われてしまっています。原因としてはセレスピードは走行に伴い内部の部品が消耗していくため、それを交換しないがために様々なトラブルが起こっていると考えられます。逆に言えば消耗すると分かっている部品であれば、事前に交換しておくことによって防ぐことも十分可能であるということです。これからアルファロメオのセレスピード車を検討されている方は『セレスピード故障を防ぐ方法!アルファロメオとの付き合い方』の記事は必見ですのでぜひ一度ご覧ください。
アルファロメオのツインスパークエンジンについて知る
出典:薄めの低速トルク+MTという(ある意味)贅沢/carsensor.net
アルファロメオの特徴としてエンジンフィールの素晴らしさというものがあります。私の1台目のアルファ147にもこのツインスパークエンジンが搭載されていました。アルファ147をはじめ、155、156にも搭載されているグレードがあります。なのでこれから検討されている方にとっては故障など気になる点があります。今時の国産車と比較しても決して高性能とは言えないツインスパークエンジンですが時にカンツォーネ(歌声)とも揶揄される素晴らしいエンジンフィールについては関心が高いです。『ツインスパークとは?特徴や故障させないメンテナンス法!』にて、特徴や故障に関することなど詳しく解説しておりますのでご覧ください。
アルファロメオジュリエッタの故障について知る
出典:2017 Alfa Romeo Giulietta/caricos
アルファロメオジュリエッタは現行ラインナップとなります。2017年に入りモデルチェンジがありました。しかしメカニカルな面では変更がないので不具合もなくだいぶ熟成が進んできたと思います。ジュリエッタという甘美なネーミングに加え、イタリア車独特の色っぽい内装デザインや色使いに心を奪われてしまう人は多いです。
アルファロメオらしさが失われているという往年のファンもいますが、私はジュリエッタはエキサイティングなドライブを楽しめる車に仕上げてきていると思います。ジュリエッタは中古で購入したとしてもほとんどトラブルのリスクは感じられない優秀なアルファロメオですが、それでも乗りっぱなしにしてしまうのは好ましくありません。しっかりと購入後のメンテナンスについて知識を付けておきたいところです。
アルファロメオミトの故障について知る
出典:Alfa Romeo Mito Veloce – Rijtest/autorai
アルファロメオミトはジュリエッタとともに現行モデルとして販売されています。ジュリエッタとほぼ同じタイミングで、2017年にはモデルチェンジを果たしました。デザインのみの変更になっており基本的なメカニズムに変更がないことからかなり熟成してきていると思います。
ジュリエッタもそうですが、乗ってみると「ああ、このクルマは故障しそうな気配がないな。。。」というのを感じられます。 事実メーカー側も保証には力を入れており、今後ますますアルファロメオは故障しにくいクルマに進化していくと思います。ミトは中古でも購入できますが、故障させないためにはどのような乗り方をすればよいのか、しっかり知識を入れておきたいところです。
アルファロメオ4Cの故障について知る
出典:2015 Alfa Romeo 4C Launch Edition/bringatrailer
アルファロメオ4Cは現行アルファロメオの中では象徴的なモデルで、乗用車の域を超えたスーパーカーです。私はそんな夢のような車を実際に運転したり、販売するなどの貴重な体験もさせていただきました。故障に関してはアルファTCTの扱いを間違えなければ心配のある要素はほぼありません。しかしアルファロメオ4Cに乗るためには、故障より乗り越えなければならないハードルもあります。ですがたとえ高いハードルがあったとしても僕たちに乗りたいと思わせる何かがあります。
アルファロメオ159の故障について知る
出典:2007 Alfa Romeo 159 Ti (AU)/carpixel
アルファロメオ159は2000年代に入ってから登場した新生アルファともいえるクルマです。ですが現在は中古でのみ購入することができます。アルファ159はカッコいい、故障しない、おしゃれの3拍子がそろった凄い車なので、私も今所有しているアルファ155と迷ったくらいです。アルファ159は基本的にタフなメカニズムですがパワ―ステアリングフルードが沸騰しやすいなどデリケートな部分もないことはないので、扱い方はやや繊細さが要されます。また、どれだけ優秀な車でも中古販売店がダメだとはずれを掴まされてしまう恐れがありますので騙されないようにしっかり情報を仕入れることが大切です。
アルファロメオブレラを故障させないためには?
出典:Alfa Romeo Brera S (Prodrive), Pininfarina, c2009/flickr
アルファロメオブレラは159と同様のエンジンやメカニズムを共用していますので基本的に丈夫で維持しやすいアルファロメオです。現在は中古でしか購入できませんが、ジョルジェットジウジアーロが手掛けた美しいデザインは色あせることなくファンを魅了し続けています。まさにアルファロメオのデザインの良さを象徴するクルマとも言えます。中古では状態の良い個体が多いですがそもそもの中古車の数が少ないです。しっかり良い状態の中古車を選ぶことによって、長く付き合える可能性を十分に持っているアルファロメオだと思います。メンテナンスも159同様やっかいな点は少ないので初心者でも乗りこなせる付き合いやすさがあります。
アルファロメオ147の故障について知る
アルファロメオ147は日本でもかなりのセールスを記録した人気車種です。私もこのアルファ147に乗っていましたが、人気の理由がうなづけます。
- 日本の道路での使い勝手の良さ
- 実用的な広さのラゲッジスペース
- かっこいいデザイン
- アルファロメオらしいエンジン音
などがウケたのだと思います。内装もドイツ車のようにカッチリしすぎず、一つ一つの部品にラテン気質の遊びの効いたスパイスが感じられ、気分はイタリア旅行といった感じにさせられます。私はひょっとすると人生でもう一度このクルマに乗り換える日が来るかもしれません。そのくらい心にぐっとくる魅力を持ったクルマです。故障に関してもメンテナンスをしっかり行ってあらかじめ下調べや予算をしっかり組むことができれば、初心者の方でも付き合いやすいと思います。
アルファロメオ156の故障について知る
出典:Alfa Romeo 156 1,8 T.S.: kapryśna Włoszka dla konesera/moto
アルファロメオ156はアルファ147と同様かなりの人気を誇った車種です。今は中古でしか購入できないものの、状態の良い個体では高値で取引されています。アルファ147と同様でデザインに関しては前期と後期で賛否両論がありました。私はどちらも好きですが往年のアルファロメオのファンたちは前期のデザインが好きな人が多いです。万人受けしやすいのは後期モデルだと思います。故障に関して言えばアルファ147と同程度のレベルだと思います。ただし最初の購入時にどれだけ良い個体に出会えるか、対応の良い販売店を選べるか、メンテナンスに費用を割けるかによってハードルは異なります。そういう意味では当たり外れが多い個体ともいえます。なので初心者にはややお勧めしにくいかもしれません。もっとクセの少ないメーカーで、例えばフォルクスワーゲンからの乗り換えで欧州車2台目、もっと刺激的なクルマが欲しいという方にはお勧めできます。
アルファロメオGTの故障について知る
アルファロメオGTはアルファ156の基本メカニズムを発展させ、その大部分をアルファ147などの部品で再構成された車です。現在は中古車のみ購入することができます。そんなことを言うと寄せ集めの悪口だと言われそうですが私はアルファGTは乗用車とは思えぬほどのこだわりが随所にちりばめられていると感じます。アルファロメオのクーペという点、イタリアの老舗カロッツェリアによるベルトーネデザインなどが相まって、アルファロメオの中でも非常に存在感の高いクルマだと思います。故障に関してはエンジンやセレスピードなど注意点はありますが、ずぼらにほったらかしにしなければとても長く付き合える車だと思います。事前にしっかりと知識を入れておくことによって、気楽に維持できる車だと思います。
アルファロメオ155の故障について知る
出典:1995 Alfa 155 2.5L V6 widebody – £1150 – Hampshire/forum.retro-rides
アルファロメオ155はアルファ156の先代モデルとなります。なのですでに20年は経過しているモデルとなります。そんなアルファ155は今現在私の相棒として元気に走り回っていますが、いきなり初心者がこのアルファロメオに手を出すと面食らってしまいますのでお勧めはできません。アルファ155に乗っているとアルファ147や156,159などがどれほど洗練されているかを体感できる車です。私のように最初にアルファ147を乗りこなしている経験などがあればチャレンジしてもいいかな?と思います。
ですが良い状態のアルファ155を選ぶにしてもほとんど残っておらず、あるとしても改造されているか、過走行でクタクタになっている個体がほとんどです。そういった意味で、維持のハードル基本的には高いと思います。しかし故障よりちょっとしたマイナートラブルの方が多いクルマですので、私のアルファ155のように最初から状態がよく、車を熟知した販売店から購入できれば意外と安く維持できてしまいます。それでもQ4というグレードは別次元の車ですので、よほど家計に余裕がない限りはお勧めできません。
アルファロメオGTVの故障について知る
出典:Want A Cheap Alternative To The Alfa 4C? Make It A GTV/carthrottle
アルファロメオGTVはその見た目がとても個性のある車です。アルファ155よりもう少し新しい世代のアルファになります。デザイナーはフェラーリデザインで有名なピニンファリーナが手掛けたとされており、その遺伝子を余すことなく受け継いでいる特別なモデルと言えます。
エンジンもアルファロメオ伝統のV6とツインスパークから選ぶことができます。V6エンジンは故障こそほとんどありませんが、そもそものメンテナンスにやや手間がかかり、それなりにクルマに割ける予算がないと厳しいです。メンテナンスサイクルもV6エンジンの場合は早いペースで来ますので、そういった面ではハードルは高いと言えます。それを除けば日常の足としても十分に活躍できる可能性を秘めたアルファロメオと言えます。