メルセデスベンツ

ベンツW204の故障は多いのか?後期型の信頼性は?

ベンツW204の故障は多いのか?後期型の信頼性は?

ベンツW204の故障は多いのか?後期型の信頼性は?というテーマでお伝えしていきます。W204はメルセデスベンツとしてはCクラスという位置づけで、初期型は2007年に発表されました。この頃からメルセデスベンツはフレッシュな雰囲気となり、若者に対しても人気を博すデザインへと進化していったのでした。

メルセデスベンツとしては小型で扱いやすく、女性ユーザーに受け入れられたモデルでもあります。内装を見てみても、これまでのあっさりとした雰囲気から後期型では大幅に改良されてより先進的なインテリアに改良されるなど、一気に近代化が進んだ時代でした。

出典:Mercedes-Benz C-Class W204 photo 40976/www.carsbase.com

価格に関しては新車当時よりも当然買いやすくなってきており、ユーザー層も比較的おとなしいので程度の良い個体を見つけやすいのも魅力です。W204の後期に関しては私も非常に欲しかった時期があり、パッと見ての印象は純粋にカッコいいです。これまでの保守的なメルセデスベンツから一気に勢いが増したモデルであると思います。車格を表す指標ではDセグメントとされ、国産車でいえばマークXのような位置づけの車です。エンジンもダウンサイジングターボとなり維持費が高くつくと言われてきたメルセデスベンツとしてはお手頃な部類です。しかしいざ買うとなると世間の目はなかなか厳しく、ひとたび興味を持てば「ベンツは故障する」といって反対する人が必ずいます。

しかし「ベンツは故障する」というのは旧石器時代の話で、それはもう20年前の常識です。そういった時代遅れの人たちに対しいちいち耳を貸す必要はありません。特に後期型ではより熟成が進み、年式もまだまだ新しいので故障するからやめようといって選択肢から外してしまうのはもったいないと思います。ただし、どんな車でもひたすら乗りっぱなしというのは良くありません。国産車はメンテナンスフリーと思い込んでいる人は多いですが、実は結構な数で故障している、という話もあります。

車そのものにはほとんど問題がなくても故障させてしまう人は一定数います。買ってから故障させてしまうかどうかは、実は全部が車のせいではなくオーナー次第という要素もあるのです。W204を故障させずに乗り続けるためには何が必要かと言われれば、これまでの車に対する常識を捨てることであると思います。

ベンツW204は故障する?

ベンツW204は故障するか?と言われれば下手な国産車より故障は少ないと思います。しかしそれは必要なメンテナンスを必要なタイミングで出来ていれば、という前提の話です。あなたは車のメンテナンスと言えばどんなものを思い出すでしょうか?例えば定期点検を受けるとか、オイル交換をしてもらうとかですね。ちょっと大きいものでバッテリーの交換などは知っている人は多いと思います。

実は車にはもっと突っ込んだ細かいメンテナンスが存在するのです。これは国産車・輸入車に関わらず共通となる部分が多いのです。ではそのメンテナンスとはどのタイミングですればいいかというと、実は年数ではなく主に走行距離を見ます。それでは具体的にどんなメンテナンスが必要なのか、ざっと目を通していただきたいと思います。

走行5万キロ前後ごとに行うメンテナンス

  • ブレーキパッド+センサー(摩耗の具合に応じて)
  • フューエルフィルター
  • エアフィルター
  • イグニッションコイル+スパークプラグ
  • ブローバイホース
  • ATF+フィルター
  • バッテリー+サブバッテリー交換

 

走行8万キロ前後ごとに行うメンテナンス

  • カムシャフトセンサー
  • クランクシャフトセンサー
  • ウォーターポンプ
  • サーモスタット
  • エアフロメーター
  • フューエルポンプ
  • O2センサー
  • ショックアブソーバー+アッパーマウント
  • スタビライザーリンク
  • アイドル制御バルブ

 

走行10万キロ前後ごとに行うメンテナンス

  • ブレーキディスク4輪
  • Vベルト+テンショナー
  • エンジンマウントブッシュ
  • カムシャフトカバーガスケット
  • スタビライザー等ブッシュ類一式交換
  • 5万キロ毎の消耗品交換

いかがでしょうか?実は「オイル交換は5千キロ毎にやってね」ということと同じように、走行距離に応じてこれだけのメンテナンスが大枠で求められているのです。そしてパッと見て誰しもが専門用語の羅列のように見えるかと思います。実は車ってこれだけのメンテナンスが求められていたりします。これはW204に限ったメンテナンスではなく、実は国産車でも求められてきたことです。

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ベンツW204が故障する原因

ではなぜあなたは多くの単語を知らないのかというと、整備のフロントのおじさんが全然教えてくれないということもありますが、何よりあなたが車検や定期点検時に金額だけを見て明細を見ずに丸投げしてきたから、ということが主な原因です。車って知らないうちにこれだけの手が加えられているということなのです。特にディーラーに丸投げの場合はこの辺りのメンテナンスはスケジュール通りにやることが多いので知らず知らずのうちにメンテナンスされていることが多いのです。

国産車の場合でもこれくらいやらないと新車時のコンディションってなかなか保てないのですが、激安車検などで多少メンテナンスをサボっても国産車の場合ある程度適当に動くようにできています。その理由は単純で、安全基準が緩いからです。よくヘッドライトの片目やブレーキランプが切れてもそのまま走っているクルマを見かけないでしょうか?あれって実は夜間の走行時は非常に危険なのですが、メルセデスベンツW204をはじめとする欧州車はその辺の安全基準が日本よりシビアに設定されています。

国産車ならばヘッドライトの片目が切れた程度では何にも警告されないか、せいぜい「バルブ交換してください」程度の優しいアナウンスで済みますが、欧州車の場合は「早くバルブ交換しろ!」「早く工場に入れろ!」とスパルタ的に催促してきます。メーターに見慣れない警告灯が点灯したりアラームが鳴ったりするので国産車しか乗ったことがない人からすれば焦るところなのですが、これがカルチャーショックとなって「ガイシャは故障する」という噂が広まった、という話もあります。欧州では車の平均速度が高く、高速道路などで夜間の片目走行などされたら危なくて仕方ないと思いますがそういった背景もあり安全基準が日本の比ではないのです。

メンテナンスはヘッドライトの電球だけではなく、エンジンオイルの交換なども代表的ですね。これも国産車の場合はサボり続けても車が何も言わないので、よく免許取り立ての学生などは「エンジンオイル交換のことすら知らない」という人も多いのです。燃費や騒音の悪化程度で済めばいいのですが、エンジンオイルは車の生命線ですので実際は確実にエンジンの寿命を縮めています。それとは逆にメルセデスベンツW204をはじめとする欧州車では、必要なメンテナンスをサボれば厳しく警告して来る車種が多いです。

なぜそこまでするかというと「早くヘッドライトの電球変えないと事故を起こすぞ」「早くエンジンオイル交換しないとエンジンが故障するぞ」というメルセデスベンツの頭の良いエンジニア達のメッセージだったりします。メルセデスベンツを選ぶオーナー達は世間的地位の高い人たちが多いので、そういった大切なお客様の命を守るためとも言えます。

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ベンツW204の故障しにくい中古車の選び方

ベンツW204は現在では中古でしか購入することができません。いざ選ぼうと思ってもベンツの中古車は買っても大丈夫なのかという心配もあるかと思います。中古車選びを難しく考えてしまう人が多いですし、それに中古車は何を基準にして選んでよいか分からないと思います。とりあえず車の見た目の綺麗さやお店の対応の良さで何となく選ぶという人が大半だと思います。しかし故障リスクを考えるのであれば一番に中身のコンディションを選定すべきです。クルマのコンディションと言われても専門的知識が求められそうで難しいと思うかもしれませんが、いえいえそんなことはありません。いくつかポイントを絞ってお伝えしますので、中古車選びの参考にしてみて下さい。

ベンツW204はカーセンサーやグーネットで探す

中古車選びでは今どきネットを使わない手はありません。大手中古車サイトで選ぶ最大のメリットは「条件検索」ができ、「価格の相場」を知ることができるという点にあります。条件検索を使ってある程度理想の条件で絞り込み中古車を選定していくことができますし、中古車物件でクルマのコンディションの詳細のみならず販売店がどんな対応や売り方をしているのかも見ることができます。

さらに物件を見ていて気になる点や交渉したいことがあれば、いちいち販売店に足を伸ばすことなく電話で対応の良し悪しを図れるというメリットもあります。ベンツW2o4であれば近場で理想の個体が見つかる可能性が高そうですが、条件の良い個体が県外にあるのであればなるべく足を運ぶようにします。それほど最初のコンディションは今後を左右する大切な要素なのです。

高年式で走行3~5万キロ程度のベンツW204を選ぶ

中古車は多少他の基準を犠牲にしてもなるべく高年式を選ぶことをお勧めします。W204でしたら後期型が良いですね。車は前期型のダメだった部分を経て後期型で改良されていることが大半ですので、W204もブラッシュアップされています。そして走行3~5万キロ走行という基準については、「初期トラブル吐き出し済みの個体を掴む」という狙いがあります。10万キロ前後の個体は車両単価こそ安いものの飼う前から相当な初期整備を入れないとダメなケースが大半ですので、初心車という自覚のある人は避けるべきです。

そして中古車は人があまり乗っていない個体を選びたい気持ちが先走りますが、車は人が作った工業製品ですのである程度距離を走ってから故障が出るということがあります。新車であればメーカー保証3年付きで安心かもしれませんが、中古車は出てしまえば実費負担となります。5万キロというと人によっては車が古くなってきたと感じるかもしれませんが、メルセデスベンツくらいになると慣らし運転が終わってちょうど脂が乗ってきた時期、程度の走行距離です。10万キロでようやく半分、そこから20万、30万キロと走れるポテンシャルを秘めているので、全然余裕です。

有償でも保証がついたベンツW204を選び、必ず試乗ができる物件かを確認する

車本体の保証については有償でも「保証付き」を選びます。実は新車と中古車では車の保証のニュアンスが微妙に異なります。新車は先ほどもお話ししたように「工場出荷時の初期トラブル対策」ですが、中古車の保証とは「このクルマはハズレ物件ではありません」という自信の表れになります。そして保証期間が長ければ長いほど、販売店はその中古車にコンディションの自信があると見て良いと思います。逆に保証が全くない個体に関しては「故障してもうちは知りません」ということですから、なるべく避けるべき個体と分かりますので事前に線引きが図れると思います。

また、中古車選びにおいてなぜ試乗が大切なのかというとクルマは走ってみないと分からないことが多々あるからです。例えば「運転した時の違和感・異音の有無」などが代表的です。他にもオートマ車であれば「走りがスムーズか、妙な引っ掛かりがないか」とか、電装系は全てきちんと動作するのか?という点まで見ておきたいところです。買ってからここが動かない、あれがダメだったといっても交渉のしようがありませんが、買う前であれば気になる点を片っ端から指摘して「ここを直してもらえれば買うのですが」というように交渉をリードすることができます。

「定期点検記録簿付き」で「自社整備工場完備」のベンツW204を選ぶべき理由

中古車選びにおいて意外と意識しない人が多いのですが、狙っている物件が今までどんなメンテナンスをされてきたのか?という点は気にすべきです。メンテナンスの履歴を書面で確認することができるのが「定期点検記録簿」というものです。これはカーセンサーなどの物件のページでも有無を確認することができます。例えば走行5万キロW2o4があったとしたら、その5万キロの間のメンテナンスがどうされていたのかって気になりませんか?1オーナー目はディーラーで定期点検くらいは受けていたかもしれませんが、2オーナー目以降はほったらかしにしていたかもしれませんよね。

さらに販売店選びで見ておきたいのは、自社の整備工場を完備しているかどうかも実は大切なポイントとなります。クルマだけ売って整備は外注している店も少なくありません。どんなデメリットがあるかというと、何かトラブルがあるたびに外注先までもってかれたらまどろっこしいですし、外注先と利益を二分している関係上、工賃は高めに設定されている可能性があります。それに専門的な知識にも長けていない可能性があるので、なるべく自社整備工場がある店で買うことを勧めます。

ベンツW204の維持費が心配…安くする方法はあるのか?

「ベンツはとにかく維持費が高い」と噂されています。その割に具体例があまり出てきませんが、私個人の意見としては半分正解で半分そんなことないと思っています。メルセデスベンツと一口に言っても社長や大統領クラスを顧客対象としたSクラスから、若者向けエントリーモデルのAクラスまで様々です。なのでメルセデスベンツということで一つのくくりにするのは間違っていると思います。

W204はCクラスでDセグメント、エンジンも車格もマークX並みですからそのくらいのイメージに近い金額になると予想できます。パーツも大衆ブランドと言われるフォルクスワーゲンなどと同じメーカーのものを共有していたりします。メンテナンスにかかる工賃はSクラスなどの大型エンジンを搭載したモデルでもない限り、だいたい国産車と同じくらいなのです。

しかし例え大衆クラスでもパーツ代に関してはディーラーに丸投げだと本国価格の2倍~10倍はざらという世界です。それだけぼったくりが成立するほど日本の輸入車業界は閉鎖的なので、それはまともに相手をしていたらきりがありません。一つ一つは大したことはなくても積み重なって膨大な金額になることもしばしばです。

それではメルセデスベンツの維持費は高くつくのでは?と諦めてしまいがちですが、今の時代ネットを駆使しない手はありませんよね。国産車に無い、欧州車の最大のうまみは安くて優良な社外品メーカーが複数存在することです。そしてそれらは日本の楽天市場などで簡単に入手することができます。

楽天市場などでバッテリーなどの金額を調べてみると、ディーラー価格の半額かそれ以上安く売られています。バッテリーだけでなく、ブレーキパッドなども有名な消耗品ですがこちらも半額程度で手配可能な時代となってきています。ネットの世界では健全な価格競争が起き始めているので、消費者にとっては輸入車もだいぶハードルが下がってきたと言えます。

私のオペルのバッテリーとブレーキパッドですがディーラー提示額ではバッテリー34,500円、ブレーキパッドが16,000円でした。しかし私の数ある仕入先から見積をとったところ、バッテリーはなんと10,500円、ブレーキパッドは6,500円で上がりました。信じられないかもしれませんが、パーツの仕入先を意識するだけで32,500円の節約、実に65%も安く仕入れることができています。これならば消耗品と呼べる金額で納得できますよね。この事実を知ってしまったら、もうディーラーに丸投げなんてしないと思います。

それにしてもディーラー以外でパーツを手に入れるのは不安だという人もいると思いますが、パーツの品番さえ確認できればまず大きな失敗はありません。確認の仕方はディーラーが手っ取り早いですが、パーツを売っているお店で自車の車体番号などを伝えれば調べてくれるお店もあります。パーツのことは専門的で最初は分からないかもしれませんが、誰だって最初は分からないはずです。それに一円でも安くできる手段があるならばやらない手はありませんよね。

ベンツを維持するハードルは数年前とは比較にならないくらい下がってきていますので、肩肘張らずにまずは試乗してきてみるのも大きな一歩と思います。人生は一度しかありません。タイムイズライフ(命)です。素敵な車選びができることを祈っています。

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