BMWの故障率が高いと言われる衝撃の理由とは!?
BMWの故障率が高いと言われる衝撃の理由とは!?というタイトルでお伝えしていきます。当サイトではBMWの車種別解説を行っています。
BMWの車種別まとめ完全版
BMWの故障率は高いと思う人が多いと思いますので、大雑把ではありますが当記事で私の意見をまとめさせていただきます。本記事はBMW故障率の統計的なものではなくて、実際に輸入車歴のある私個人の経験から言わせていただきます。最初に筆者のBMWの故障に関しての意見となりますが、BMWのどの年式のどの車種を、新車で買うのか、中古車で買うのか、中古車であれば予算に合わせてどんな条件のコンディションのものを買うのか?によって大きく左右されます。
- 中古車であればその車の走行距離は?
- その走行距離に応じて新品が必要なパーツや予算は?
- 長期放置車両なのか、それとも最近まで乗られていた鮮度の良い中古車なのか?
- 事故歴の有無は?
- 前オーナーはディーラーでメンテナンスしてたのか?
- ディーラーでメンテナンスしてたという整備記録簿はあるのか?
- メンテナンスされてたとしてオイル交換程度の軽作業のみなのか?
- それとももう少し突っ込んだところまでメンテナンスされてきた車なのか?
- 購入後の保証はついてくるのか?
- 販売店のBMWの整備実績は信頼できるか?
- その販売店に整備を任せて車を故障させられないか?
どうでしょうか?故障率とはこれらの細かい要素によって大きく変化すると思いませんか?
「故障」はあらゆる車で起こりえます。
特にメンテナンスを預けるお店の技術力は非常に大切で、オイルのメモリの見方を知らなくて規定より入れすぎて結果オイルが吹き出して補器ベルトなどに干渉して腐食させて故障させる、という『人災』もあります。少なくとも現行型のBMWを新車、もしくは低走行の新古車で購入するのであれば先の5年ほどは大小トラブル含め故障で悩まされることはほぼないと思います。なので高年式のBMWに対して「故障しやすい」というのは言い過ぎな気がします。
古いBMWは狙っても大丈夫なのか?
とはいえ客観的に見ても、国産車だろうが輸入車だろうが初期トラブルというものはつきものです。購入後数日で発生するトラブルもあれば半年、1年後、3年後に初めて発症するというケースも普通にあるということをまず認識しておく必要があります。その主な理由は工場出荷時にも気づけないほどの微細なパーツのずれだったり、走行してみないと発症しないものまで様々あるからです。いわゆる製造ムラはどこの国のどのメーカーでも起こりえます。そのようなケースも想定して、どんなに故障が少ないと評判の国産車でも新車から3~5年は無料で保証がついてくるものです。
日本車はそんなことがないと思う人も多いですが、初期トラブルの被害に会っている人たちのことを無視することはできません。私の知っている例では、以前の職場でカローラのE16型(2016年式)を購入した仲の良いおじさんがいました。その人のカローラは購入後1か月でエンジンがかからなくなり、レッカー搬送されたそうです。原因はスパークプラグというパーツでしたが、少なくともその販売店では他にも同様のクルマがあったらしいとのことでした。それでもリコールとならないのはおかしい、とそのおじさんは腹を立てていました。
他にもトヨタやホンダのハイブリッドでは3年以内にエアコンの電動コンプレッサーが故障する、など実例を挙げるときりがないほどです。実際のユーザーの声は大々的に伝わらないので分かりにくいのですが、価格.COMなどではそうした一般ユーザーの声を聞くことができます。私自身も父親がいつも世話になっているホンダで新車を購入したことがありますが、購入して1か月もしないうちにトランクのロックが開かなくなるという不具合に見舞われています。今どきこんなレベルのトラブルがあるものなのか、最近のホンダは変だ…その後もいろいろあって結局半年で手放すことになりました。
そしてその車種は2017年にまさかの雨漏りのリコールでユーザーの度肝を抜いているような状況です。リンクは貼らないので気になる人は調べてみてください。国産車を信頼する気持ちを私が否定することはできませんが、その安心感だけで購入して「こんなはずでは。。。」という想いをするのは選んだ本人です。それにもし安心だったとして、その先にあなたが求めている車の良さってありますか?国産車しか乗ったことなくて、何かが物足りなくてBMWに興味を持つ人は多いです。国産車は母体数が多い分そういったトラブルが多く感じてしまうこともあるかもしれませんが、一定数存在することは確かなようです。
最近ではドイツ車御三家をはじめ他のヨーロッパ勢も日本でのアフターサービスが非常に良くなってきています。イタリア車で、ポンコツとして悪名高いあのアルファロメオが購入後最大5年まで「24時間365日故障したらどこでも駆けつけます」というサービスを前面に打ち出してくる時代になってきています。それはヨーロッパ勢が「うちのクルマは故障しませんから」という自信の表れだと感じています。
そもそも国産車の故障は少ないのか?
次に、BMWの故障率が高いと思われてしまう原因について考えてみたいと思います。それはおそらく国産車とBMWの「設計思想の違い」から来ているのではないかと思います。設計思想の違いと言われても何がどう違うのか?というところですが私が大きく異なっていると思うのは、
- 国産車・・・クルマそのものが消耗品
- BMW・・・パーツ単位が消耗品
という感じです。前回の『BMWのF10(5シリーズ)は故障する?保証付きは安心?』でもお伝えしてきましたが、国産車はよくも悪くも乗用車の皮を被った働くクルマだということです。働くクルマだというのは、エンジンオイルが3分の1になっても警告灯が点かず、オイル交換をサボってもとりあえず走ることから単純にこれは働くクルマだなと思ったわけです。働くクルマなので、新車時より性能が落ちたり、燃費が落っこちてもとりあえず動くように出来ている、文句を言わずとりあえず走り続けることが仕事で、ドライバーも周囲も誰も気にしないラフな感じです。
メンテナンスをサボり続けた車の末路とは?
エンジンオイルがスカスカの状態で、クルマも自分にムチを打って走ることで確実にエンジンにダメージを与えているはずですが何事もないように走っている国産車は多いです。オーナーは特にメンテナンスのことは気にかけていないことも多いようですが、クルマはかわいそうな感じです。車がそんな状態でも何も警告を発しないのは、あえてオイルレベルセンサーの感度を緩く設定しているとしか思えません。エンジンオイルが少ないのに走っていられるというのは品質以前の問題ではなく、メーカーの設計思想の問題ではないでしょうか?エンジンオイルが汚れたまま、もしくは少ないまま走り続けていたらどんなクルマでも故障します。
そして10年10万キロを超えてくるあたりで「車がそろそろ古くなってきたから変えどきよねえ」という感じで多くのオーナーは新車に買い替えようとします。なので車そのものが電化製品のような消耗品になっています。もちろんすべての国産車を働くクルマだとは思ってもいませんし、私の身の回りのクルマがたまたまそうだったと思えばそれで済んでしまう話なのかもしれません。ですが故障の有無はともかく、今の国産車でデザインなどで惹かれるクルマはかなり少ないというのは本音でしょう。最近ではマツダなど他のメーカーにはない路線で運転が面白くてデザインの美しいクルマを打ち出してきていますので、そういった流れには期待が膨らみます。
BMWの驚きの設計思想と故障との関係
一方BMWは真逆の発想で、パーツをまめに交換して新車時の性能や燃費を維持するという考え方をとっています。それに加えて欧州の厳しい安全基準が車にもプログラムされていますので、その結果BMWはメンテナンスをさぼることが許されない車になっています。具体的には、
- ライトのバルブが切れたりオイル量が少ないだけですぐに警告灯がつく
- 国産車では交換しないようなセンサー類も消耗品となる
という感じになります。ヘッドライトのバルブが切れたまま走っているクルマをよく見かけると思いますが、基本的にBMWはそれを許してくれません。バルブが切れると「はやく交換しろ」と車がドライバーに警告を促すようセッティングされていて、交換しないまま走っていると永遠に警告灯はつきっぱなしです。逆に素直に交換してしまえば「それでいいんだよ」と素直に警告をやめてくれるので、そこまで難しいことはないです。どうしてそこまで警告してくるかというと、それはライトが切れたまま走行していると非常に危険だからです。その理由は「ドライバーの安全を守るため」ですよね。
なぜBMWはメンテナンスが大切なのか?
欧州の安全基準では乗用車であっても日が暮れてきたらロービームを全灯して走るのが常識となってきています。よくスモールライトだけで走っているクルマを見かけますが、欧州では「前照灯は前を照らせてなきゃ意味ないでしょ」という感覚です。そのぐらい欧州の安全に対する認識は高いものがあります。とうとう最近ではスモールのみの点灯ができない車種が出てきています。私の母はイタリア車のフィアット500に乗っていますが、スモールのみの点灯はできなくなっています。ライトはオンかオフしかありません。
それにオイルの量に関してもBMWは厳しく警告してきますが、それも「エンジンに負荷をかけたくないから」「適正な燃費を保ちたいから」「本来の性能を維持したいから」です。その裏ではメーカーの「車を買ってくれたユーザーのために長持ちするエンジンを」という想いが込められているのだと思います。そんな感じでちょっとしたことですぐ警告ランプがつくようセッティングされているので、日本車に乗り慣れたユーザーからは「故障だ」と大騒ぎされてしまうことになります。地球の裏側の、すごく頭の良い人たちが「ドライバーの安全のために」との願いを込めて作った仕組みが、日本では残念ながらあまり理解されないようです。
でもそのおかげもあってかヨーロッパを走る車の車齢は20年越えは当たり前、30年前以上のビンテージカーも現役で走っていたりします。ヨーロッパの一部の地域では「古いクルマは国の財産」と言って一定の年式の車の税金を減額、もしくは免除するなど、税制も整っている影響もあるかもしれません。車には他にも、排気ガスは適正なのかを監視するセンサーや、エンジンが正常に回転しているかを監視するセンサーなど、いろんな種類のセンサーが仕込まれています。BMWの場合はそのセンサーもある程度時期が来たら「使い捨て」「交換前提」のつもりで設計しているので、それを知らないと「故障だ」と大騒ぎしてしまうことになります。
国産車の場合は「何事もなく目的地にたどり着くことが全て」という基準の設計となっているので、センサーはよほどのことが無い限り交換したり、反応したりすることがない場合が多いと思います。重要なセンサーはエンジンなど高音高密度の過酷な環境にさらされている場合が多いので、本来であれば定期的に交換すべきなのですが…そのようなことを理解した上でBMWに乗ると、ものすごくイイ車だなと感じることができます。当サイトでは他にもBMWに関する記事を作っていますので、「BMWに一度乗ってみたい」「BMWに興味はあるけど故障が怖くて手が出せない」という人は一度ご覧ください。