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BMWのZ3の故障は?諦めきれないあなたへ伝えたい事

BMWのZ3の故障は?諦めきれないあなたへ伝えたい事

BMWのZ3の故障は?諦めきれないあなたへ伝えたい事というタイトルでお伝えしていきます。BMWのZ3に興味のある人は以下の記事も参考になります。

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BMWのZ3は1997年に日本に導入されました。Z3は3シリーズの中でも「コンパクト」と呼ばれるものがベースとされ、外観デザインはなんと日本人デザイナーが手掛けています。

出典:BMW Z3 Roadster (E36/7) 1995–2002 wallpapers/favcars

3シリーズコンパクトは「3シリーズの小型化を求めるユーザー」のために導入されたものの、その役目は1シリーズの登場によってすぐ終えてしまいました。Z3はBMWでAT/MTも選べてしかもオープン、価格もだいぶ手ごろになってきたということで検討する人も多くなってきています。個人的にもデザインではとても惹かれるものがあり、BMWの中でもかなりシブい車ではないでしょうか?Z3を車好きの友人に見せれば自慢できるような楽しみもありますね。

一方で購入を検討するにあたって最も気になるのがZ3の故障に関してではないでしょうか?近年のBMWは故障しなくなったという評判が広がってきているということもあり、中古で価格の落ち着いたBMWを購入する人もかなり増えてきています。しかしあなたにお伝えしなくてはいけない事実もあります。それはZ3はすでに15年選手であるということです。初期モデルでは20年近い車齢になる個体もあります。それは何を意味するかというと、長い目で見て予測不能なトラブルが起こりうるということです。これはBMWだから、という話ではなく15年~20年選手の日本車でも同様です。

日本車なら安心かといえば決してそんなことはなく、国産メーカーの型落ち車種の部品生産打ち切りは早いという話は有名です。それに部品によって細かいパーツの供給がなく、アッセンブリー(部品の集合体)交換もざらにあります。私が知っている具体例の一つでは、スバルのプレオという軽自動車のISCVという部品があります。ISCVだけの不調であればその部品だけ新品が欲しいと思うのは当然です。取り付けてある部品だけを見ると部品単体での供給がありそうなのですが、調べてみるとISCVとセットでくっついているスロットルチャンバーという部品とセットでの供給しかないのです。なので当然価格は高く、5万円くらいしてしまいます。

なのであくまで私の感覚なのですが、「国産車より外車の方が高い」という常識はあてになりませんし、Z3も同様に見ていかなくてはいけません。むしろBMWは古い車種でも部品の供給はまだまだある方で、現在では純正と同等のクオリティかつ安価な社外パーツを用いるという奥の手も通用するので、パーツは比較的入手しやすいです。おまけですが20年落ちのイタリア車に乗るとどうなるか?という話についてはこちらをご覧ください。

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個人でBMWを維持するハードルは確実に下がって来ている

ここからが最も心配な部分になりますが、Z3クラスの年式のクルマの場合、例え部品の供給がまともにあったとしてもディーラーに全て丸投げしていればいい、という心持ちでは予算・メンタルともに長続きしないと思います。20年という月日はたとえ走行距離が5万キロ以内の程度が良い個体であったとしても、何が起こってもおかしくありません。なのでメンテナンスはディーラーに全部丸投げ、ではなく

  • ディーラー以外のBMW専門店とコネを作る
  • 楽天市場などで部品を1円でも安く確保できるルートを構築する
  • メンテナンスは情報収集してDIYも視野に入れるか、どうしてもできない場合は人に任せる

などして、徹底的にメンテナンスコストを抑える努力を出来る人になれなければ長く付き合っていくのは厳しいと思います。ディーラーはクルマを買ってくれないオーナーさんに対してはドライな対応をする店も多く、何か故障すればやっつけ仕事的に「アッセンブリー(部品まとめて)交換ですね」が口癖です。そうして泣きを見る前に、こちらもディーラーに依存しない道を検討した方が得策です。BMW専門店であればもっと柔軟な解決策を提示してくれる可能性があります。私の場合は基本的にお金がないので、自分で出来そうなところは自分で手を入れています。

BMWのメンテナンスなんて専門知識がないと無理ではないか?と思われるかもしれませんが、実は整備士さんと私たち素人との差は工具の有無しかない、という人もいます。事実、外車も国産車もついている部品や構造は基本的にほとんど一緒なのです。しかもBMWほどメジャーなブランドであれば、みんカラなどでオーナーさん同士とのつながりを持つのも有効ですし、大手質問サイトで輸入車カテゴリーの方に悩みを相談するという方法も考えられます。個人でBMWを維持するハードルが確実に下がってきています。

私も最初は全くの素人でしたが、どうしてもドイツ車に乗りたいという気持ちだけで車をまず買ってしまい、あとから必死に食らい付いていきました。車と格闘していると本気になって調べますので、自然と知識が身についていきますし、工具も自然と揃ってくるのです。工具は整備工場のように台数をこなすわけではないので高級品はいりません。それにセルフメンテナンスをやっているうちに気づいたのですが、ドイツ車やイタリア車はレイアウトがほとんど一緒で、手が入れやすいすっきりしたエンジンになっています。本国ではヘインズという、車種別のDIYの整備マニュアルも流通していることから(英語ですが国内でも入手できるモノが多いです)、素人でも整備しやすい前提のエンジン設計になっているのだと思います。

本国ヨーロッパで素人整備が広まるのも当然で、自分でやれば工賃(人件費)がかかりませんよね。欧州では車の部品が適正価格で販売されていることも手伝って、自分でやるからお金がなくてもBMWだろうが維持できる、という図式になっているのだと思います。日本ではまず車は工場に任せるというのが一般的ですが、工賃は1時間あたりだいたい8千円~1万2千円くらいは発生しています。なのでクルマを工場に出すたびに工賃1万円×時間、という感じで割高になるのです。そういった背景から、車をプロに預けて整備してもらうということは本来とても贅沢なことだと思います。お金がないのに人に頼りっきりでは維持できなくなるのも当然です。

私はこれまで3代のドイツ車とイタリア車を乗り継いできましたが、メンテナンスはちょっとした趣味のような感じになりました。自分でやって、車が元気になるとそれだけで愛着はとてつもないものがあります。ですがブレーキ周りなどの車検に関わる危険なパーツに関しては工場に出すようにはしています。といった感じでZ3と付き合っていくか、もしくは人に整備を任せられるほどの余裕のある収入がなくては厳しい、というのが私の見方です。次に、BMWのZ3で想定しなくてはならない故障に関して具体的に見ていきましょう。

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BMWのZ3で想定しておくべき故障ポイント

近年のBMWは故障しにくくなってきているので大丈夫という感覚の人は多いかもしれませんが、私はドイツ車だろうがイタリア車だろうが、たかを括らない方がいいと思っています。そういった括りで見るよりも「年式的にここが消耗してそうだ」とある程度予測を立てたり、実際にどんな故障例があるのか実例を調べて対策した方が確実です。例えば直4エンジンのZ3のお約束故障ポイントとして「キャタライザー(触媒)の詰まり」というものがあります。実際にネットで検索してみるとたくさんのオーナー達の苦労話があります。触媒内の異常なので、症状が現れてしまったら車検に通らない可能性が出てきます。

新品を入れるとしてもディーラー価格は高額となりますので、BMWに強い専門店やマフラーの修理に強い工場などでメタル触媒と呼ばれるものに入れ替えるなどの選択肢も考慮しなくてはいけません。一番の対策は直4エンジンを選ばないこととなりますがすでに対策が施されている直4のZ3を選ぶというトリッキーな方法もあります。続いてZ3全体の弱いポイントですが、コントロールアームブッシュと言われるパーツが軒並み寿命を迎えている可能性が高いです。ここがダメになると車体がフラフラしてドイツ車特有のせっかくの走行安定性を大きく損ねます。

なのでZ3を買う時は最初からこのパーツを新品に入れ替える予算を組んでおくか、「出る」というのを前提に予算を残しておくことがベターです。そのパーツの劣化具合の確認を含めて、シートのぐらつき、エンジンマウントの劣化、触媒のガラガラ音が聞こえないか?というのをまとめてチェックしたいので、Z3を検討するのであれば必ず試乗して決める、という風にした方が間違いないです。シートのぐらつきはZ3ではお約束ポイントとなり、ここもディーラーで修理となると「シートレールのアッセンブリー交換です」となるのがオチです。こちらもBMWに強い専門店に相談した方がもう少し人道的な解決策を提案してくれそうです。

Z3のお約束ポイントは他にも「幌の状態」があります。幌のリアスクリーンは劣化でヒビが入りやすく、新品を入れると5万円くらいの出費となります。あとは幌の縫い目の部分にほつれがないかの確認はしておいた方がいいです。幌は新品張替だと数十万円の出費となりますので、中にはDIYで何とか直してしまっている人もいます。幌は一度車内に水が侵入してしまうとガムテープなどの応急処置が効きません。これはオープンカーの宿命ですが、なるべくコンディションの良さそうな固体を選ぶようにします。

他にも窓ガラスの動作に関わるパワーウィンドウレギュレーターも軒並み寿命を想定できます。窓ガラスを開け閉めしてみて、動作が鈍いようであればすぐ交換を検討した方がいいです。現状で動作が良好でも、そのうち故障しても大丈夫、くらいの予算はキープしておくことをお勧めします。エアコン関係では輸入車でも日本製が使用されているケースが多い(私のアルファロメオのコンプレッサーも日本製です)ですが、それでも20年経過した車ではどこが故障してもおかしくありません。アルファロメオの155では日本のサンデン製コンプレッサーが使用されていますが、これが故障しまくった経緯を知っている私としては国産も外国産もあまり関係ない、古くなれば故障することも想定しておくというのが率直な意見です。

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やっぱりZ3は故障のハードルが高いのか?

これまでご紹介した内容から、Z3に対して夢も希望もなくすような気持ちになってしまった方もいるかもしれません。しかしあくまで故障確率が高そうな部位の想定なので、全く問題なく長年乗り続けられる可能性もあれば、次から次へと故障部位が出てしまうこともあるかもしれません。事実私の最初に買ったドイツ車のオペル・アストラでは2年間ノートラブルで維持することができていますし、そのあとに購入したアルファロメオ147でも特にトラブルはありませんでした。

これは決まり文句になってしまいますが、前オーナーさんがどんな乗り方やメンテナンスをしていたか?によって大きく左右される要素なのです。割と重要なのが雨風・湿気に対する「保管状態」となりますが、それは購入を決める前に販売店の方に聞いておくといいです。Z3の場合はこれらの部位の故障の懸念に加えて、走行すれば自然と劣化してくる消耗品の交換も定期的に待ち受けています。

BMWのZ3の故障を防ぐメンテナンス

BMWのみならず自動車は走行距離を重ねると消耗して来る部品があります。国産車で言うとエンジンオイルやフィルター、バッテリーなどが最たる例ではないでしょうか?ですがBMWをはじめとする欧州車では、日本車では想定しない部品でも「消耗品」とする例があります。詳しくはこの記事の冒頭のリンクにてご覧いただければと思いますが、例えばクランクシャフトセンサーやカムシャフトセンサー、ラムダセンサーと呼ばれる部品も放置していれば必ず寿命を迎える消耗品です。BMWではこれらのパーツも「定期的に交換して新車の性能を維持してね」というつもりで設計しているので、日本の整備工場では「故障だ!!」と騒いでいる、というのが現状です。

メーカーがそもそも「消耗品」としているパーツを勘違いして「故障した」と呼ぶことが正確か?ということはさておき、国産車より見るべき点は多いというのは事実です。ラムダセンサーは「O2センサー」とも呼ばれたり様々な呼び方がありますが、こちらも他のバッテリーなどと同様、定期交換が必要な消耗品なのです。BMWの6気筒ではトータルで4本ものセンサーが装着されていて、だいたい8万キロをめどに交換時期を迎えます。ですが正規ディーラーで部品を頼むと1本3万円~という、消耗品としてはぼったくりとも言える価格になるので優良な社外パーツを入手するという方法もあります。センサーの交換も自分で行うという頑張っているオーナーさんも多いので、参考にできる情報は入手しやすいです。

今回の記事では「私が仮にZ3を購入するとしたら」という視点で解説したのでシビアな見方をしていますが、何かの参考になれば幸いです。BMWを安く維持する方法や、故障リスクを軽減する方法などに関してはBMWの他の記事を参考にしてみてください。

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