フィアット500Xの故障はある?

 

筆者の木本(きもと)です。今回はフィアット500Xの故障はある?というテーマでお伝えしていきます。500Xに興味のある方は以下の記事も参考になります。

 

フィアット車に必要なメンテナンスとは?

フィアット500は故障するのか?

 

フィアット車と国産車の意外な共通点とは?

フィアットパンダの故障は多いのか?

 

フィアット車はそんなに故障するのか?

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フィアットは故障する?車種別まとめ!

 

フィアット500Xは2015年の秋に日本に導入され販売がスタートしました。ちょうど私がフィアット正規ディーラーに入社した年だったので、印象深いクルマでもあります。

 

出典:2016 Fiat 500X Rental Review – It’s Definitely Bigger/thetruthaboutcars

 

フィアットはこれまで小型車が中心のイメージでしたがフィアット500Xによってファミリー層の獲得を目指しています。実際フィアット500Xを検討している人は夫婦の方々が多かった印象があります。後部座席もゆったりしているので、家族5人で出かけても退屈しない快適さがある車です。それに加えて、フィアットとしては珍しい先進技術が多く導入された車でもあります。フィアット500やパンダなどを見てみると分かるのですが、今流行りの安全装置や快適装置が少ないです。そういった装置が少ないことのメリットとしては、故障のリスクが減少するということです。

 

それとは対照的にフィアット500Xはレーダーを使った前面衝突警報、車線はみだし警報、後方車両接近アラーム、電子パーキングブレーキなどなど、最新の安全装置や快適装置がふんだんに装備されています。それらの変化が、フィアット500Xがこれまでのフィアットとは一味違うと感じる点です。しかし販売サイドとしては「いきなり新しい装置を導入して故障しないのか?」という不安がないわけでもありませんでした。

 

ですがフィアット500Xの販売が本格的に始まってからも、初期不良などの報告は今のところ上がっていないようです。とりあえず、きちんと故障せず走ってくれてはいるようです。万が一何らかの不具合が発生したとしても、新車の購入から3年間は保証を受けることができます。メーカーの対応も現在は非常にスムーズで、ひと昔前のような「修理で1か月も待たされる」ということはほぼなくなりました。

 

それはインポーターのFCAジャパンが常に部品のストックを充実させているのと、近年重視されているCS(顧客満足度)の向上のため、迅速な対応を促進していることからも分かります。正規ディーラーの整備士も頑張っていて、フィアット500Xの発売前には本格的な技術面の研修を受けています。なので500Xのメカニズムに熟知していて、どこか故障しても「原因が分からない」ということで待たされるというようなことも少ないと思います。

 

また、フィアット500Xの契約時には+2年間の延長保証をオプションとして選べるので最大5年間は故障の心配とは無縁のフィアットライフを送れるようになっています。心配の安全装置てんこ盛りに関しても、最初の3~5年で初期不良は吐き出すと見ていいと思います。車の買い替えサイクルは人によると思いますが、次の車に乗り換えるまでに故障の心配はほぼないと思います。

 

 

フィアット500Xのポップスタープラスの故障

 

フィアット500Xはグレードが3つあります。

 

  • ポップスター
  • ポップスタープラス
  • クロスプラス

 

上記の3グレードの設定があります。ポップスターはフィアット500Xのベースグレードです。装備をなるべく簡素化し、価格を下げたモデルです。安全装置なども少ないので故障に関しては初期不良なども起こりにくいというメリットがあります。電装系の故障に関しては3~5年の保証範囲で初期不良を出し切れる可能性があることもからも、あまり心配はいらないと思います。とにかく乗り出し価格を下げて500Xに乗りたい人には最適なモデルだと思います。続いてポップスタープラスは、ベースのポップスターに、

 

  • 安全装置をプラス
  • 外装と内装に豪華さをプラス

 

したグレードになります。実質、こちらがフィアット500Xのメイングレードとなりそうです。エンジンやトランスミッションなど、メカニカルな部分は両グレードとも変わりません。フィアット500Xポップスターおよびポップスタープラスは、エンジンとトランスミッションは同様のものが搭載されています。搭載されているエンジンはフィアット独自の「マルチエア」エンジンと呼ばれるものです。このエンジンは実はフィアット傘下のアルファロメオジュリエッタ、ミト、ジープのレネゲードと同様のエンジンです。マルチエアエンジンは技術的にかなり攻めた造りをしているにもかかわらず、これまで致命的なトラブルの報告は聞きません。

 

あえて弱点を挙げるとするならば、マルチエアエンジンはスパークプラグと呼ばれるパーツがカブりやすいことがあります。カブるというのは、分かりやすく言えばエンジンがかかりにくくなってしまう症状のことです。これは普段から庭に置きっぱなしでめったに走らない車が発症することがあります。マルチエアエンジンをカブらせないためには、1週間に1回くらいは走らせてあげる必要があります。もしカブってしまっても故障というわけではないのでディーラーで診てもらえばすぐ対応してくれます。基本的に快適なエンジンなので、それ以外は特に故障するといった心配はほとんどないと思います。もちろんしっかりとメンテナンスを行うという前提でのことです。

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フィアット500Xポップスタープラスのデュアルクラッチの故障

 

フィアット500Xのポップスターとポップスタープラスでは普通のオートマではなくデュアルクラッチトランスミッションを採用しています。普通のオートマではない」という表現をしましたが、操作方法も走り方もオートマ車と変わりません。オートマ車のように走れるのでオートマ限定免許の人でも運転できてしまいます。このデュアルクラッチトランスミッションは同じフィアット傘下のアルファロメオジュリエッタ、ミト、4Cにも使われているものです。

 

なのでフィアットなのにアルファロメオライクな刺激的なドライブが出来てしまうという点がいかにもイタリア車らしいなと思います。実際に走らせてみれば分かりますが、グングン高回転まで引っ張っていく様が気持ちいいのです。エンジンが車体を引っ張る、という感じです。その感じが昔ながらのイタリア・フランス車のラテンのコンセプトを彷彿とさせるので、車が新しくなってもこれはイタリア車だという風に思わせてくれます。

 

それでいて燃費にも貢献しており、ハイオク仕様とはいえ普通に走らせてもリッター15キロくらいは走ってしまうので驚きです。フィアット500Xを見ていると、いよいよクオリティ面でも日本車に追いついてきているか、ほとんど変わらないと感じます。アルファロメオ、フィアットのデュアルクラッチを実際に体感した人は、「某国産車のツインクラッチよりシフトチェンジが洗練されている」というように表現する人もいます。

 

デュアルクラッチそのものは国産車でも採用している車種がありますが、一部で故障することで有名な車種もあります。そのような情報はあまり私たちの耳には届かず、どこかで誤魔化されてしまうものです。実際にフィアット500Xに試乗すれば分かりますが、まるで故障する気配のないジェントルな乗り味を体感できます。アルファロメオジュリエッタ、ミト、4Cでも採用されていますが実績のあるデュアルクラッチです。

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フィアット500Xクロスプラスの故障は?

出典:fiat-500x-2016-motor-trend-suv-of-the-year-contender/motortrend.com

 

フィアット500Xにはクロスプラスという第三のグレードが用意されています。クロスプラスの特徴は大きく分けて、

 

  • 専用ボディデザイン
  • 四輪駆動
  • 9速オートマ

 

の3つが異なります。特にポップスターとポップスタープラスと比べて大きく異なるのが、クロスプラスは通常のオートマであるという点です。なので走った時のフィーリングは普通の国産車に近く、最も違和感なく乗れる車になっています。なのでポップスタープラスのようなダイレクトなドライブフィールを味わいたい人にはちょっと快適すぎるくらいです。クロスプラスのオートマは従来と違って、9速というように超多段化されています。なので高速にでも乗らない限りは9速までシフトアップしていかないので、日本で乗るにはややオーバースペックな感じがします。

 

それでも燃費には多大な貢献をすると思います。クロスプラスの9速オートマは信頼のZF製(ドイツ製)なのでそう安々と故障するようなことはないとは思いますし、ZFは欧州では7割のシェアを誇っているトランスミッションでは超有名メーカーです。個人的なアドバイスになりますが、結局どちらを選ぶかは試乗して乗り味をよく吟味したほうがいいと思います。どちらを選んでも故障のリスクは少ないと思います。

 

フィアット500Xの車検代は高いのか?

 

フィアット500Xの車検代に関しては、初回はそれほど大きな出費はないと思います。ですが5年目以降の車検代は一気に高くなると思います。その理由としてはクルマは走行距離が5万キロ程度になると一気に消耗品交換が発生するからです。オイル交換も5千キロに1回はやりましょう、というのと同じでフィアット500Xも5万キロに1回は下記の部品を交換しましょう、ということをディーラーから勧められるはずです。

 

  • スパークプラグ(車種によっては3万キロ程度)
  • イグニッションモジュール
  • タイミングベルトキット
  • ウォーターポンプ(タイミングベルトキットと同時交換推奨)
  • ブレーキパッド
  • ブレーキパッドセンサー(ブレーキパッドと一緒に交換)
  • ブレーキディスク
  • ブローバイホース
  • ヘッドカバーガスケット
  • フューエルフィルター
  • エアフィルター
  • クランクシャフトセンサー
  • カムシャフトセンサー
  • アッパーマウント
  • ショックアブソーバー

 

聞きなれないパーツ名の羅列で困惑するかもしれませんが、まずはフィアット500Xは5万キロを目安に上記の消耗品を交換する必要がある、ということを理解するようにしてください。つまり車検代が5年目以降に急に高くなるというのは、

 

  • 消耗品交換が5万キロ
  • 車検が5年目

 

というのが重なってしまうので、部品の交換と合わせて税金や手数料が重なるので車検代は高くなるのです。このことを聞いてしまうと外車は車検やメンテナンスが高いのか…と思われたかもしれません。しかし上記の部品は国産車でも交換する部品です。この世にメンテナンス無しで調子を保てる都合のいいクルマは今のところありません。もちろん車種によって交換すべき走行距離だったり、部品の種類が微妙に異なるという例外はありますが、原則として高性能でエンジンが大きいクルマほど部品は早く交換しなければなりません。

 

極端な例でいえばフェラーリのような高性能車では、3万キロくらいのペースで部品交換が発生します。それに高性能な車は部品単価が高めです。だから基本的に維持費は高額になるということが分かります。それでも「車というのは基本的にどれも構造が同じ」ということを、あなたも一度は耳にしたことがあると思います。これまであなたが乗ってきた国産車でも「5年目以降に急に車検代が高くなった」という経験があると思いますが、上記の消耗品交換が5年目以降に一気にやって来る、ということが原因なのです。

 

フィアット500Xの維持費の負担を軽減していくためにできることは?

 

これまでの解説からフィアット500Xをはじめ、車というのはだいたい5年目以降の車検が高くなる傾向があるということがなんとなくでも分かってきたと思います。ところであなたは激安車検というものを聞いたことがあるでしょうか?激安車検の仕組みは車検に関わりのないメンテナンスを一切行わず、書類だけをパスすることによって激安を実現しています。かかるのは税金、保険料、代行手数料のみです。だから安いのです。そもそも車検に合格するクルマの基準は今の車の現状で、

 

  • ブレーキが効くか
  • ライトは玉切れしていないか
  • ワイパーは動くか
  • ウォッシャー液は出るか
  • 排気ガスはきれいか
  • 違法な改造をしていないか

 

さえ正常であれば通ってしまうのです。クルマのメンテナンスレベルで言えば、息を吸うような当たり前のレベルです。細かくいえばもっと基準はありますが車検に通らないというのはよほど車を改造しているか、古くてダメになってしまっているかなのです。つまり車検というのは、安全に公道を走れる車なのか?ということを問われているだけなのです。一方で車検を通すのに全く関係のない部品、つまりエンジンオイルやエアコンのフィルターみたいな部品はどんなに状態が悪くても車検は通ってしまうのです。5万キロ毎の消耗品一覧をご紹介しましたが、あれらはほとんど車検とは関係のない部品なのです。

 

激安車検とは車検に関係のない部品を全く交換しないから安いのです。車検はパスできるかもしれませんが、車検はクルマの調子を保証するものではないです。クルマの調子が悪くなる大半の原因は、必要な消耗品を交換せず放置するからです。輸入車の場合は整備士の中でも必要なメンテナンスをまるで知らない人が多いので、それが外車は故障するという要因にもなっている気がします。さらに突っ込んだ見方をしていくと、車検で関係のない部品は車検時に一気に交換する必要がないということになります。スパークプラグなどは交換を放置しても車の調子が悪くなるだけで、車検の「公道を安全に走れる車か?」という基準とは関係ないからです。

 

私はアルファロメオの155という古いイタリア車に乗っていますが、消耗品の交換はなるべく分散させるようにしています。走行距離が4万キロ程度になったら、毎月少しずつ部品を交換するようにしています。「今月は○○という部品を交換しよう」とか、「来月は○○を交換するためにいくら予算が必要だな」というようにメンテナンスをしています。部品交換を月ごとに分散させて、いくらかかるのか?という見積もりも販売店であらかじめ取っておくのです。そうすることによって、車でかかりそうな出費の見込みを把握しておくのです。

 

例えば車検までにすべての消耗品を計画通り交換できたとしたら、車検時にかかる費用は税金と保険料、代行手数料のみとなります。さらにメリットとして、故障のリスクが最小限に抑えることができるという点もあります。なぜなら部品がダメになる距離の予測がしっかり立っていて、なおかつそれを見越して部品を新しくするからです。私はその原則に従って、アルファロメオの155という古いイタリア車でも維持できている状態なのです。フィアット500Xの故障や車検対策の参考になれば幸いです。

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