アバルト

アバルトの故障を防ぐ!車種別まとめ!

アバルトの故障を防ぐ!車種別まとめ!

当記事ではアバルト車の車種別の購入術、具体的な故障の防ぎ方に対する考察のご案内をしています。

アバルト500は故障する?まだそう思っていませんか?

出典:Fiat 500 Abarth Hatchback (2008 – ) review/autotrader

アバルト500は2017年のアップデートをもって車名が「アバルト595」と改められました。なので現在新車で購入できるのは車名がアバルト595となり、アバルト500は中古でのみ購入が可能です。以下のリンクでは新車、中古車でもアバルト500に対応した記事となっていますので、一度ご覧ください。

アバルト500は故障する?まだそう思っていませんか?

アバルト595は故障しないしつまらないのか?

出典:2016 Abarth 595 Competizione review/autocar

アバルト595に関する記事はこちらです。

アバルト595は故障しないしつまらないのか?

なぜアバルトは故障するイメージなのか?実際はどうなのか?

家族や友人にアバルトが欲しいと言うと必ず「故障するぞ」という脅しを受けて大抵の人はビビッてしまいます。日本ではアバルトに限らず、欧州車の中でも特にイタリア車は故障の評判があまりよくありません。それはイタリア人が陽気であまり仕事をしないイメージから来ているのかもしれませんし、実際にイタリア車に乗った結果、故障で痛い目に合ってしまったという人もいるからだと思います。ですが私が知る限りではイタリア人はドイツ人より仕事するイメージがあります。そしてどこの国よりもクルマ作りに対する情熱が強く、レースが大好きなお国柄です。ですが酒と女とマンマ(お母さん)には弱い、みたいなところはあります。

私はアルファロメオの155という古いイタリア車に乗っています。アバルトとはキャラの違うこだわりの強いメーカーですが、1990年代のクルマにしてはとてもよくできているなという印象を受けます。故障に関しては『アルファロメオ155は故障する?旧欧州車との付き合い方!』にて解説していますが、これまで大きなトラブルなく来ています。ご覧いただければ分かると思いますが、細かいマイナートラブルが多いというのも事実です。『アルファロメオ147を故障させない方法を解説!』では、もう少し新しいアルファロメオの実際の故障に関する話をしていますので、興味がありましたらご覧ください。

アバルトに関していえば2007年にブランドが正式復活しました。もともとは創設者のカルロ・アバルトが第二次大戦後に立ち上げたチューンメーカ―で、フィアットの小型車を改造してレース車両を作ったというのが始まりでした。なので第一印象ではフィアット500にすごく似てるなあという方も多いです。それもそのはずで、アバルトは現在でもフィアット500などがベースとなっています。なのでフィアットが故障に強ければアバルトも故障に強いということが言えると思います。私の母もフィアット500に乗っていますがこれまで故障はありませんし細かいマイナートラブルもありません。

私がフィアット・アバルトのディーラーにいた時代では、初期トラブルこそ多少ありますが、最初に出てしまってからは故障なしで行く場合がほとんどです。アバルトに関してはアバルトプントのテールレンズに水が入るというのはありました。ですがそれは保証の範囲で無償交換できるレベルなので故障という故障でもないと思います。一度きちんとした新品に交換さえすればその後は何も起こらないパターンがほとんどですし、今はメーカーの対応も顧客満足度向上を意識している関係で早くなってきています。

アバルトの故障で不安が残るMTAはどうなのか?

アバルト車はマニュアル車のほか、MTAというセミオートマが選べる車種があります。2017年で選べる車種としては、

  • アバルト595
  • アバルト595ツーリズモ
  • アバルト595コンペティツィオーネ

があります。アバルト124スパイダーは日本のアイシン製のオートマになりますので、MTAとはまた別のオートマになります。ちなみにアバルトのMTAはフィアットのデュアロジックやアルファロメオのセレスピードなどと同様のシステムになります。なので以下の記事も参考になりますのでご覧ください。

デュアロジック故障を防ぐためのフィアット購入術とは!?

セレスピード故障を防ぐ方法!アルファロメオとの付き合い方

MTAの故障に関しては一部で故障するという噂があります。ネット検索するとMTAの故障例がチラホラ出てきますが、すべてのMTAで故障があるというわけではありません。むしろノートラブルで乗れてしまう場合が大半なのですが、まれに故障して立ち往生ということもゼロではありません。そうなるとMTAではなくマニュアルのアバルトを選んだ方が得策では?という風におもわれると思います。でもMTAにしかないメリットもあるのも事実です。

  • 他の家族も運転できる
  • シフトチェンジの自由度が上がり、ブレーキに集中できる
  • シフト周りがレーシーでカッコいい

他にもいろんな理由でMTAの方がいいという人もいますので、故障しそうならMTAはやめておこうというのは少しもったいない気がします。それに過去のMTAの故障例を見ていくと、だいたいあるパターンに当てはまっていることに気づきます。MTAの故障の原因やその対策について考えていきます。

<スポンサーリンク>

アバルトのMTAが故障するパターン

アバルトのMTAの故障にはある程度パターンがあります。

  • 納車されてすぐギアのトラブル
  • 信号待ちで突然ギアが入らなくなる
  • ギアを入れてもすぐ抜けてしまう

などがあります。新車のアバルトの場合、納車後最大5年はメーカー保証が付帯しますので自己負担の心配は無用です。万が一トラブルがあっても対応してくれますのであまり心配はいらないと思います。一方で保証が切れた後に信号待ちで突然ギアが…という悲劇は想像したくないものです。しかし残念なことに、現実としてはそのようなアバルトのオーナーさんがいるのです。

<スポンサーリンク>

アバルトのMTAの故障は防げるのか?

アバルトのMTAでは、どこが故障したからギアが抜けたとか、そういう話はけっこう聞きます。ですが肝心の故障する原因について考えようとする人はほとんどいません。あろうことか現場の整備士さんですら原因についてはあまり関心がなく、故障するものだと見放している人がいます。壊れたら壊れた場所だけを直す、という姿勢そのものがだめだとは思いません。しかしながらプロとして、「故障しやすいんです」というだけで、困っているオーナーさんのために前向きなアドバイスや提案ができないというのはどうなんでしょうか。

故障することを物言わぬメカのせいにしてしまうのは簡単です。

というわけで私なりにMTAの故障原因について考えてみましたが、どうもメーカーの指定するミッションオイルもしくは専用オイルの交換スパンに原因があるのではないか?と考えています。というのもMTAの構造上、かなりオイルに圧力がかかるのです。圧力がかかったオイルは劣化スピードが思ったより早く、MTAユニットを上手に潤滑できず油圧ポンプに負荷がかかることになります。そうなるとすると、

  • 油圧ポンプの作動回数が増え負荷がかかる
  • アキュームレーターが油圧を一定に保てなくなる
  • ソレノイドからオイルが漏れる

などのトラブルが発生して、結果ギアが抜けてしまうなどの故障につながっているのではないかと考えます。それもこれも全部、オイルの劣化によるものが原因ではないか?という見方です。それが原因とするとメーカーが指定する3年に一度、という交換スパンは遅すぎるのではないか?と思います。なので私が仮にアバルトのMTAを購入するとしたら2年に一回か、2万キロ走ったら一回交換、という風にすると思います。おそらくですが、それでほぼ故障は起きないのではないか?と推測しています。あくまで推測なので自己責任でお願いしたいのですが、判断はあなたに委ねたいと思います。

MTAに関してはフィアットのデュアロジックやアルファロメオのセレスピードとシステムが似ているので、『セレスピード故障を防ぐ方法!アルファロメオとの付き合い方』や『デュアロジック故障を防ぐためのフィアット購入術とは!?』もご覧いただくことをお勧めします。私からアバルトの故障に関して言わせていただければ、そこまで問題視するほどではないと思っています。ようは管理するオーナーさんがどんなメンテナンスをしていくか?というところが重要だと思います。あなたが本当にアバルトを検討しているならば、メンテナンスに関してしっかり知識を吸収することをお勧めします。

<スポンサーリンク>