筆者プロフィール

このサイトでは私のこれまでの輸入車との生活で経験したこと、その時に感じたことを中心にお伝えしています。ですので、人によっては「ちょっと違うのではないか?」と感じられる部分もあると思います。それは、私というフィルターを通してお伝えしているためです。そのため常識とは異なる部分があります。

ですが、それだけテレビや雑誌など大手メディアができない、実体験についてお伝えしていくつもりです。そして経験のない部分については何もお伝えすることができません。私のありのままをお伝えしていくつもりです。私と輸入車のこれまでの経歴についてお伝えしていきます。

大学3年生で初めての車を所有

私が大学3年の頃、20歳のお祝いとして祖父母が私にクルマを買ってくれるという話になりました。車なんて高いし、買ってもらうのは申し訳なかったので一度は断りました。ですが両親の勧めもあり買ってもらうことになりました。維持費などは全部両親持ちで、軽自動車にするという条件でした。あるホンダの軽自動車を買ったのですが、新車で200万円は超えてしまう買い物でした。

当時はクルマに興味も予備知識もなく、何も考えず、言われるがまま、周囲に流されるように購入しました。200万円もする、日常の足…自分で出したお金ではなかったので、その当時は200万円の重みなど感じられるわけがありませんでした。この頃まではあまり苦労せず欲しいものを手に入れるという境遇でした。今思い出しても本当に甘えていたと思います。典型的なおぼっちゃまという感じでした。

自堕落で目標もない学生時代の中で芽生えた興味

大学在学中はろくに勉強もせず、資格の勉強など始めたことも三日坊主でやめてしまう性格でした。バイトもろくに続けることができず、やったりやらなかったり、転々としていた記憶があります。そんな中、唯一続けていたのがプレステ3のFPSゲームでした。オンライン対戦なのですが総プレイ時間でいうと3000時間はやってきたと思います。

世界中の相手とマッチングできるのですが、日本代表クランとドイツチームを行ったり来たりしていた時もありました。それくらいハマっていたゲームだったのですが、日本人で伝説的な記録を持つプレイヤーがいたのです。あるときその人のブログを訪問する機会があり、ある何気ない写真が目に留まりました。BMWというドイツのメーカーのクルマでした。

なんだこのクルマは。。。」

当時、自分のクルマの名前くらいしか知らなかった私はそのBMWという車について興味を持ち、調べてみました。

日本の外車事情を目の当たりにして感じたこと

今まで全く興味のなかった外車でしたが、その伝説的なゲームプレイヤーが乗っているBMWという車について知りたくなりました。外車は色んなメーカーがあり、ドイツでは他にメルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、アウディなどがあるということも分かってきました。

世界にはたくさんの自動車メーカーがあるんだな。。。」

大手中古車サイトを見てみると、それらの輸入車は意外と手ごろな値段で販売されていました。外車は高級車で、自分とは縁のないものと思っていました。自分のクルマは200万円超でしたが、約3分の1くらいで乗り出せるものが多かったです。デザインもいいしおしゃれで、そこそこ安い。であれば輸入車を選ぶという選択肢もあるはずです。試しに周囲の大人たちに「なぜ輸入車を選ばないのか?」という質問をしてみました。すると、

  • 外車は壊れるから乗らない方がいい
  • 外車は訳の分からないトラブルがあるものだ
  • 外車は車検が高くてとても維持できない
  • 外車は税金が高くて生活の負担になる
  • 外車はとにかく燃費が悪いくてガソリンをまき散らして走っている

という答えが大半でした。

「そうか、それなら国産車を選んで当然だな。。。」

試しに大手質問サイトで輸入車について検索してみると結果は同じでした。どれもこれも輸入車はやめた方がいい、大人しく国産車に乗るべきという否定的な意見ばかりでした。

  • 国産車は燃費がいい
  • 国産車は最先端をいっている
  • 国産車は世界一壊れない

「そうか、国産車がやっぱり一番いいんだな…」

少なくとも、私の周囲では輸入車に乗っている人は誰もいませんでしたし、それに意義を唱える人もいませんでした。しかしOKwaveという質問サイトで、一人だけ輸入車のそういったイメージに対して異議を唱える人がいました。

OKwaveのモッズおじさんとの出会いで変わったこと

名前を教えることはできませんが、独特の口調と経験からくる的確なアドバイスで輸入車のトラブルに回答している人がいました。自称モッズおじさん。その人の回答を最初に読んだ時、言葉が難しくて何を言っているのかよく理解できなかったことを覚えています。ですがモッズおじさんの過去の回答を読んでいるうちに徐々に内容が理解できるようになっていきました。

ある日モッズおじさんのブログに辿り着き、そこではオペルというドイツ車のメンテナンス日記がありました。かなり内容の濃いもので、自分の知らない衝撃の世界が広がっていました。本格的なクルマのメンテナンスについて実体験が記されていて、

  • メンテナンスで輸入車の燃費は劇的によくなる
  • 欧州の安全基準は厳しく、車もそれに合わせて作られている
  • 車検費用はやり方次第で5万円程度で収まっている
  • 輸入車は最初の選び方がとても重要

などなど、これまでの輸入車のイメージを根底から覆すような内容でした。そして、モッズおじさんは外車に乗っていますが、決して裕福というわけではありませんでした。

  • むしろ、お金がないから車は自分でメンテナンスする
  • 車のメンテナンスを人に預けるというのは、本来お金持ちの発想
  • いくらお金があっても人に頼りっぱなしではお金がかかる
  • それが庶民の発想

私は今までの自分のスタンスを見つめなおしました。自分は貧乏なくせに、最初から人に頼りっきりになっていないか?点検時期になったら当たり前のように車屋さんに預ける。でもそれって、ものすごくお金のかかることではないか?それを機に私は初めて自分のクルマのボンネットを開けました。説明書を読みながら、エンジンオイルの量を自分でチェックするところから始めました。やってみると全く知識がなくてもできてしまうものです。それからも大学の授業中にモッズおじさんのブログを見るようになりました。

ホンダの軽に対する違和感

ホンダの軽自動車を購入して半年くらいは経っていたと思います。洗車もして常にピカピカにしていましたが、少しづつ違和感を感じるようになっていきました。どのような違和感かというと、

  • 腰が痛くなる
  • 長距離でお尻が痛い
  • エンジン音ががさつでうるさい
  • 割とボディの塗装が粗い
  • シートが擦り切れてきた
  • トランクが開かないことがある
  • 燃費が公称値よりだいぶ低い

などなど、様々な点に及んでいました。特に腰が痛くなる問題は深刻でした。どんなにシートの角度や位置を調整してもよくならず、クルマに乗っていなくても慢性的な腰痛になるようになりました。父親からは「軽自動車はそんなもん」と言われていました。それにしても、何かがおかしい…少しでも軽減するため、イエローハットで腰のサポーターを買ったのを覚えています。しかしほとんど改善されることはありませんでした。また、購入してすぐにトランクが開かなくなりました。内側のロックの部分が最初からダメだったようです。

なので自分で説明書見て、内側から開けるなどしていましたが、とうとうディーラーで診てもらうことにしました。ですが、ディーラーに持っていくとそこでは普通に開いてしまうのです。ディーラーからは「場所が悪いんでしょう」で片づけられてしまい、結局原因が分からないままになりました。さらに、運転席のシートの表面が少しづつ擦り切れてきました。新車ですし、そんなに乱暴に扱っていることもありません。

俺の使い方が悪いんかい!」

プレミアムグレード専用のシートだったのですが、そんなこともあり少しずつ品質に疑わしくなっていきました。燃費もカタログ値では25キロくらいあったと思います。ですが自宅~大学の約30キロでだいたいリッターあたり13~15キロくらいまで落ちました。

俺の運転がへたくそということか…

そんな状況が続き、どんどんネガティブな気持ちになっていきました。燃費計を見ながらまるで良い燃費を稼ぐために走っている。でも結局は走っているのでガソリンはどんどん減っていきます。それからモッズおじさんとコンタクトをとってみることにしました。そこでお勧めされた車はモッズおじさんと同じ、オペルというドイツのクルマでした。

ホンダの軽からまさかの外車、まさかのオペルへ

さっそく紹介されたオペルが置いてある販売店に行きました。そこは横浜だったのですが、私の住んでいる茨城からはかなり離れており初めてのロングドライブにわくわくしていました。自分のクルマでは腰が痛くなってしまうので、父親の普通車で行くことにしました。販売店につくとそこには写真で見た通り、黒いクーペタイプ(2ドア)のオペルが用意されてしました。まるでSF映画の主人公が初めて異星人と遭遇するような視線で見ていたかもしれません。ですが、私はそのすべてに感動していました。

彫刻刀やカンナで時間をかけて削り出されたかのようなボディライン、分厚くズシリと重いドアの感覚、高級な椅子と錯覚させるシートの座りごごち…決してギラギラした装飾が施されているわけではありませんでしたが、プラスチック一つをとっても重厚な造りでした。オペルはドイツ本国では一般的な車ですが、そこには高級車と思わせるような魔力がありました。いくつか気になる点を販売店に伝え、一回目の来店で契約してしまいました。それはとても勇気のいる行動でした。

  • もし故障したらどうしよう…
  • もし維持できなかったらどうしよう…
  • 自分でメンテナンスできるんだろうか…
  • 自分なんかが外車に乗って大丈夫だろうか…

ですが心配事の9割は起こらないという言葉がある通り、問題は自分の怖いという気持ちを乗り越えるところにあるのかもしれません。そして買ってもらった軽自動車を売ってお金を作ることにしたのですが、祖父母や両親には本当に申し訳ない気持ちでした。ですが私の判断を尊重してくれたことにとても感謝しています。維持費を全額自己負担にすることを誓い、ホンダの軽自動車を売却しました。

オペルとの出会いで人生の方向性が変わった

買ったオペルはアストラという、クーペタイプの2ドアのクルマです。デザインや乗り心地などスポーツタイプのクルマです。もともと日本では超マイナーな部類のクルマですが、私には関係ありませんでした。今までさんざん悩まされていた腰痛が一切なくなりました。それもそのはず、スポーツシートの有名メーカー、レカロ社製の良いシートが純正で備え付けられているのです。しかもロゴが入っていない隠れレカロと言われるものです。なのでデザインはよくあるレーシーな感じではなく、とても落ち着いています。

どこまで走っても疲労感が出ないので、調子に乗って遠出をしまくっていました。アクセルを踏み込むとエンジンが豹変しギュルン!とシフトダウンしながらぐんぐん加速していきます。そのエンジン音がまた心地よく、乾いた高音のエグゾーストノートとともにアドレナリンが出てきます。うるさいというより、ドライバーに「今、加速してますよ」と感じさせる、いわば「聞かせるエンジン音」という感じです。オペルでは最も成功したエンジンとされ、アルファロメオの159という車でも採用されています。

ドイツ車と言えば太いトルク(タイヤが回ろうとする力)が有名ですが、そのおかげでアクセルをほとんど踏まなくても加速していきます。アクセルをそんなに踏まなくても進むということは、その分燃費が良くなるということです。信号が比較的少ない茨城ではそこまでではありませんが、一般的にストップ&ゴーが多い日本の交通事情の中で、ドイツ車のような発進時の力強さは非常に燃費に貢献します。ホンダの軽自動車は発信するときに一気にグワン!といううねりをあげながら苦しそうに加速していました。

それもそのはず、非力なせいでおもいきりアクセルを踏んでやる必要があったのです。それが意外と燃費が良くない原因だったのかもしれません。アストラの燃費はカタログ値でリッター10キロくらいでしたが、実際は12キロをマークすることも少なくありませんでした。アストラはハイオク仕様ですが、それでもホンダの軽自動車とリッターあたりほとんど差がないことが分かりました。私の知る限り、カタログ燃費を上回るという実績をあげた車はこのアストラが初めてでした。

アストラの場合は太いトルクに加えてイタリア車の暴れまわるエンジン特性とが合わさったような性格のエンジンでした。踏めば暴れる、じゃじゃ馬のようなエンジン。アルファロメオがオペル製エンジンを採用した理由はおそらくそういった特性からでしょう。ボディデザインは、ベルトーネというイタリアの老舗のカロッツェリア(デザイン工房)によるものです。

これまでに、ランボルギーニ・カウンタック、フェラーリ・ディーノなどを手掛ける、イタリアのスーパーカーの歴史を作り上げてきたともいえる会社です。ベルトーネに在籍した有名なデザイナーでは、ジョルジェット・ジウジアーロ、マルチェロ・ガンディーニなど世界を代表するカーデザイナーも在籍していました。そのような偉大なデザイン工房によってデザインされたクルマは時間の流れを感じさせません。なので、よくある発売されてから1~2年でデザインが古くなるということがほとんどありません。

なので私は朝、大学に行くときや洗車をする時はいつもうっとりしながら眺めていました。そんな魅力を持っていた車でしたが、買う時に見るべきポイントをしっかりチェックしていたのと、消耗品をできる限り自分で交換することによって、維持費はバイト代で十分やっていけるレベルでした。部品はディーラー以外で調達していましたので、定価より安く入手していました。トラブルと言えば夏場に一回バッテリーをあげてしまったことくらいです。ネットで言われている、オペルは故障してどうしようもないという話はなんだったのでしょうか。

大学卒業後はイタリア車の営業マンに

そのままオペルの営業になるとはいきませんでした。なぜならオペルの販売店はすでに日本を撤退してしまっていたからです。なのでどこで働こうか迷っていましたが、内定が出たアルファロメオのディーラーに決めることにしました。ドイツのメーカーにしようとも思いましたがイタリア車のアルファロメオやフィアットの方がなんとなく楽しくできそうなイメージがありました。初めてのイタリア車の世界でしたがイメージ通り楽しいクルマばかりでした。

お客さんも楽しい人が多く、クルマを販売するより修理工場でクルマをいじっていることの方が多かったかもしれません。入社してすぐ私の勧めで母にフィアット500を買ってもらいました。私の家では伝統的にホンダ車を買っていましたが、近年のホンダデザインはあまり好きでないようでした。そんな中、私がイタリア車のディーラーに勤めることになったので、安く紹介できたのです。フィアット500はルパン3世のクルマとして有名です。他にはない、とても可愛らしいデザインで、今でもとても気に入ってもらえていると思います。

不動のアルファロメオ147との出会い

そんな中、桜が満開の季節でしたが、駐車場にふと妙なクルマが置いてあることに気づきました。アルファロメオの147という車だったのですが、約1年くらい放置されているらしいのです。なんだかとても気になったので、カギを借りて開けてみることにしました。エンジンをかけようとしても当然バッテリーがあがっていてかかりませんでした。その時はあきらめてそのままにしました。

それから時間が過ぎ、夏になると、そろそろオペルを乗り続けるのも迷いが生じていました。お客さんに「何乗っているの?」と聞かれたときにいつまでも「オペルです」というわけにもいきませんでした。そんな中、桜の木の下のアルファ147が気になっていました。なんだか、ずっとその場でオーナーを待ち続けているかのような、そんな表情をしていたように感じました。

「あいつを動かせないか?」

147のバッテリーを中古バッテリーに乗せ換えてカギをひねりましたが、渋い感じでした。10回くらいひねっていると、突然ブン!!!といってエンジンが息を吹き返しました。アクセルを踏んでみると、ビュン!ビュン!という甲高い音ともに見事に吹け上がりました。今でもその時の感動を覚えています。

まだ乗れる」

先輩の整備士に頼み、ローンを組んでフルメンテナンスを施すことにしました。アストラとの別れを意味していましたが、完全に手放せず、迷った挙句、現在でも実家の車庫にいます。そこからアルファ147との生活は始まりました。良い意味でいろんな経験をさせてくれました。147との付き合いで学んだことは記事の更新でお伝えしていくつもりです。そこから約1年後、突然の社内異動を告げられジープとシトロエンの販売店舗に異動となりました。なので最終的には輸入車ばかりメーカーを7種取り扱うことになりました。

アルファロメオからアルファロメオへ乗り換え?!

アルファロメオ147に乗ってからすぐ1年後、割とトラブルもなく来てしまった私は更なる深みを求めてもっと刺激の強いアルファロメオを求めていました。そんな中ずっと気になっていたアルファロメオ155という1990年代のクルマに興味を持っていました。中古車サイトで物件を眺める日々が続いていました。

アルファ155は、ツインスパークと言われる、車の心臓となるエンジンの設計がとても古いのです。それはアルファロメオは伝統的にレースで実績のあったエンジンや技術を市販車に採用していくというところからきています。自分たちの経験や実績からくるもの以外、信じないという頑固な考えのメーカーです。

国産メーカーのように、最新技術をどんどん取り入れるという姿勢とは正反対です。それが独自性を生み出してきました。ですが近年の自動車の環境に対する配慮やコストダウンの流れの中で、アルファロメオもそれと戦わざるを得ませんでした。性能もすでに時代遅れで、効率も悪いエンジンです。

ですがそんな伝統のツインスパークエンジンをあきらめず、自分たちの創り上げてきた、信じたいものを後世に残したかったのだと思います。おそらく、そんなアルファロメオの自分らしく生きていくというクルマ作りに共感したのだと思います。

ASTRA IS BACK

2018年2月、私はオペル・アストラクーペを再びパートナーとして復活させました。実に約3年ぶりの再会となります。私がアルファロメオに乗っている間、ずっと実家のガレージの中で埃をかぶっていました。何度も何度も廃車にしようとしましたが、どうしてもこのクルマを鉄くずにすることができませんでした。私にとってこの車以上に息の合うパートナーには出会えないと感じたのかもしれません。

これまで乗っていたアルファロメオ155は惜しみながらも購入したお店に売却しました。最高にクールな車であったことは間違いありませんでしたが、私にとって最高の相棒は時間が経っても変わることはありませんでした。約3年間もガレージで眠っていたとは思えないコンディションの良さですがそれに甘えず、これからさらにメンテナンスを施していきたいと思います。あなたにとって変わることのない車選びの基準はなんでしょうか?そしてあなたにとって最高のパートナーとはどの車でしょうか?

欧州車に興味のある人たちへ勇気を

輸入車に乗ってみたいけどなかなか踏み切れずに迷っているあなたへ、当サイトを通じてクルマ選びの何かしらのきっかけになることを願っています。そしてたくさんの人々に欧州車に乗ってもらいたいと思っています。長々とお伝えしてきましたが、最後までお目をお通しいただきありがとうございます。