BMWのE87(1シリーズ)を故障させないためには?

 

筆者の木本(きもと)です。今回はBMWのE87(1シリーズ)を故障させないためには?というテーマでお伝えいたします。こちらの記事では基本的に1シリーズのE87についてお伝えしていきます。とはいえ現行型のF20でも参考になる点は多い内容としてお伝えしていきますのでぜひ最後までご覧ください。また、BMWの1シリーズを検討している人は以下の記事も参考になります。

 

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BMWの1シリーズは3シリーズのやや小型版という感じの位置づけです。3シリーズが時代とともに大型化してきたので往年のファンからはもっと小さいのを造れ、という要求があったようです。1シリーズでは小型化されたとはいえBMWの伝統芸能であるFR形式は簡単には捨てませんでした。そういった点からもBMWのクルマ造りへのこだわりが感じられるクルマです。BMWの1シリーズは当時大学生だった私から見ても大変華やかなクルマに見えていました。もし1シリーズでいろんな道を冒険できたらどんなに気持ちいいだろうか。私にとってもそんな憧れを抱いた特別なクルマです。

 

2004年~2011年モデルのE87 

出典:Der neue BMW 1er (Facelift-Modell E87)/7-forum.com

 

2011年以降の現行F20モデル

出典:The Top Gear car review:BMW 1 Series/topgear

 

そんな1シリーズですが中古車として買うとなると「外車は故障するぞ」のような外野からのヤジが必ず飛んできます。そんなことを言われ続けていると自分でも「やっぱりやめておこう…」という気持ちになってきてしまうのは分かります。私はこれまでに中古のドイツ車やイタリア車を3台乗り継いてきましたが、最初の1台を購入するときは非常に悩みました。欧州車の経験がない人にとってBMWは未知の乗り物なので、SF映画のエイリアンと対峙するときのような緊張感があります。

 

そのような相手だったとしても、私たちは知識として色んな情報を吸収していくことが可能となっている時代なので、積極的に情報収集していくべきです。BMWの1シリーズにはクルマの基礎が詰まっています。BMWの1シリーズを乗りこなせるようになれば、アルファロメオや他の欧州車なども乗りこなしていくことができるようになります。

 

 

BMW1シリーズの消耗品と故障の関係とは?

 

あなたもどこかで聞いたことがあるかもしれませんが、概して欧州車(外車)は「消耗部品が多い」ということです。クルマの構造は大きくいえば世界共通なので、原理原則は日本車と変わりません。しかしBMWをはじめとする欧州車では、この消耗品が日本車より多いです。少し専門用語を挙げるとすれば、タイミングベルト(1シリーズは交換不要)やウォーターポンプなどは日本車でいうと走行10万キロまで行かないところまでも消耗品になります。具体的には5万キロに1回くらいのペースで交換していくのですが、なぜそんなに早いのでしょうか?

 

そもそもヨーロッパではクルマの部品の価格競争が激しいです。メーカー純正品のほかに、大手のボッシュなどのOEM部品メーカー(いわゆる社外パーツ)が部品市場を争っているのです。それによってどんなメリットがあるかというと部品がどんどん安く手に入る環境になるということです。自動車部品の量販店みたいなところがあって、誰でも安く簡単に手に入れることができるのです。欧州では車の部品を交換することは電球が切れたら交換、みたいな当たり前の感覚です。現にebayなどの海外版アマゾンのような大手サイトを見てみると、オイルエレメントが300円くらいで売っているなんてこともあります。

 

クルマの部品が安価で手に入るため、オーナーは消耗品をどんどん変えることができます。そうした習慣が自然と根付いているのでエンジンや足回りのような重要な部分に余計な負荷がかかりにくいのです。だから車がものすごく長持ちします。ということは10年経って車体もヘタって来たから買い替えなきゃ、ということも起こりにくいのです。反対に国産車はメーカーの部品市場の独占状態が続いています。メーカーが「この値段です」といえば私たちはそれを受け入れて買うしかありません。オイルフィルターだってメーカーが1500円ですといえば1500円なのです。

 

日本のディーラーで手に入る欧州車の部品も同様です。本国では電球一個100円、みたいな部品でも1500円で売ってたりします。販売店が「この値段です」といえばそれに従って交換するしかありません。本当は変えなくてはいけないというのは分かっているのですが、値段が値段なので躊躇してしまいます。日本は未だに何とも閉鎖的な自動車市場だと思います。交換すべき部品を交換していない中古のBMWを買ってしまったり、新車で買って必要なメンテナンスを知らずに乗りっぱなしにしていると何かトラブルが起きるのは当然です。そうすると「やはり外車は故障する」というような結果を生むことになるのです。しかしふたを開けてみれば電球一個交換すれば明かりがつく、くらい単純な話なのです。

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BMWの1シリーズの故障を防ぐメンテナンス

 

さまざまな疑問が浮かんできているとは思いますが一つずつお伝えします。そもそもBMWの耐久性は同クラスのクルマであれば昔から国産車を凌駕していると思います。正直言って、BMWの耐久性に疑問を持つ人の気がしれません。1シリーズはBMWでは最もコンパクトな車とはいえ、メンテナンス次第ではどこまでも走れるポテンシャルを秘めていると思います。つまりBMWの調子を保てるかどうかはオーナーである『人』の影響がとても大きいのです。

 

やや専門用語になりますが細かい意味はこれから覚えていけばいいのです。とにかくまずは「クルマって何キロ走ればどんなパーツが寿命になるのか」ということを知る、ということが大切です。ずばり消耗品交換の目安は「走行距離」を見ます。BMW1シリーズは本国で言うとCセグメントという部類に属します。セグメントとは簡単に説明すると車格(クラス)のことです。国産車で比較するとマツダのアクセラと同じクラスです。

 

5万キロ毎の消耗品

 

  • ブレーキパッド+センサー
  • フューエルフィルター
  • イグニッションコイル+スパークプラグ
  • ウォーターポンプ
  • サーモスタット
  • ブローバイホース
  • ATF+フィルター+AT制御CPUリセット

 

ウォーターポンプはカムシャフト・クランクシャフトセンサー交換のついでにやってもらうと工賃も浮くのでおすすめです。国産車では全く意識しないオートマのメンテナンスですが、BMWではATFというフルードの交換が定期的に必要です。『走りのBMW』とだけあってオートマでもスポーツに振ってるので定期的なメンテナンスが必要とだけ覚えておきます。ATFは交換不要という人がいますが果たしてどうでしょうか。「BMW ATF 2万キロ」で検索するとドロドロに劣化したATFの画像を見ることができます。

 

しかしATFの交換はお願いするお店を間違えるとオートマを故障させます。ATFはフィルターごと交換がお約束となっているので、できればBMWに特化した専門店にお願いした方が安く確実にやってくれます。交換しないからといってすぐ故障させてしまうというわけではありませんが、予算を見て5万キロ前後を目安にお勧めします。交換すれば分かりますが、新車当時に肉薄する劇的な変化を体感できるはずです。またBMWのオートマはドライバーの走りの癖をメモリ―しているので、それがパンクする前に定期的なリセットが必要となります。

 

7万~8万キロ毎の消耗品

 

  • カムシャフトセンサー
  • クランクシャフトセンサー
  • エアフロメーター
  • フューエルポンプ
  • O2センサー
  • アッパーマウント+ショックアブソーバー
  • アイドル制御バルブ

 

実はO2センサーという部品も重要な消耗品になります。これが調子悪くなったからといって故障とは言いません。BMWからすれば「いや、定期的に変えてよ」くらいに思っているはずです。それを知らずに「BMWはやっぱり故障するんだ」という人がいますが、それはバッテリー交換をごねるのと同じです。

 

10万キロ毎の消耗品

 

  • ブレーキディスク4輪
  • カムシャフトカバーガスケット
  • スタビライザー等ブッシュ類一式交換
  • 5万キロ毎の消耗品交換

 

以上がBMW1シリーズに必要なメンテナンスとなります。少し車に詳しい方なら分かるかもしれませんが消耗品の交換サイクルが国産車よりやや早めです。しかもBMWオーナーの方なら経験があるかもしれませんがメンテナンスに関してはクルマが警告灯という形で「早くメンテナンスして」というように訴えてきます。交換をサボると変な音が出たりエラーが出るような仕組みになっています。

 

例えばブレーキパッドみたいな命に係わるような部品が交換時期になるとセンサーが反応して「交換しないと危ないよ!」と警告してきますし、ヘッドライトが玉切れしただけでも「夜間で前が見えないからすぐ交換して!」と警告してきます。実はどれもこれもドライバーと車の安全を守るためのお節介な仕掛けなのです。地球の裏側の本当に頭のいい人たちが安全のためにクルマに仕込んだ仕組みなのですが、日本人からはあまり理解されずに「故障だ!!」と大騒ぎされてしまっているのが現状です。

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BMW1シリーズを故障させない本当の付き合い方を考える

 

BMWの1シリーズは本来であればそこまで故障するクルマではありません。なぜなら本国ではプレミアムコンパクト、つまり日本車でいえばアクセラやオーリスと同じクラスのクルマだからです。それにも関わらずBMWは外車だからというだけで非常にお金がかかると言われており、故障も多くて一般市民にはあたかも縁がないかのように謳われます。その背景としては、これまでお伝えしてきたように日本国内のディーラーの部品市場の独占が起こっていたり、BMWの安全基準が厳しくて警告を故障と勘違いしてしまう、ということが挙げられます。

 

話が脱線しますが、それほど深く考えずともBMWはドイツ人からすれば国民車なわけです。5シリーズや7シリーズ以降になるとエグゼクティブクラスになりますが、1シリーズや3シリーズまでは一般市民でも割と普及しているクラスなのです。ところが日本に入ってくると急に高級車に化けてしまうのです。その理由はずばり『国産車が売れなくなっちゃう』からです。あなたにお尋ねしますが、仮にトヨタのカローラとBMW1シリーズがだいたい同じ値段で売っていたらどっちを買いますか?

 

仮にBMWの値段を国産車くらいに落としてしまうとBMWのディーラーが叩かれてしまう、という困った状況に陥ることになります。なので日本国内ではBMWは「高級車」として意図的に位置づけられているということです(そもそもの造りが良すぎて自然と高級に見えるという説もあり)。その状況だけを見ても日本はガラパゴスな国なんだなと気付きます。

 

以前であれば日本ではやはりBMWはお金持ちだけの乗り物ということで諦める人も多かったです。しかし現在は急速にインターネットが普及し、それに伴ってグローバル化が進行しています。グローバル化が進むということは、海外とつながりやすくなるということです。先ほどもお伝えしましたがBMWといえど本国ヨーロッパでは日本で手に入る全く同じの純正部品や高品質なOEM(純正同等品)がより安く販売されています。

 

それらを安く手に入れることができれば普通にディーラーに丸投げで維持するよりもっと安くBMWを乗ることが可能になります。国内の欧州車の部品が高いことに目を付けた会社もだんだん増えてきて、楽天など大手ネット通販でも海外の部品を入手できるようになってきています。さらにBMWは国内では下手な国産車より人気なので部品もふんだんに見つけることができます。海外の部品なので自分のBMWと適合するか心配な方もいると思います。その場合は、

 

  1. ディーラーに交換したい部品の『品番』を教えてもらう
  2. 部品を販売している業者さんにディーラーに教えてもらった部品の品番を伝える
  3. その品番と同等の部品を送ってもらうよう業者さんにお願いする

 

だけで大丈夫です。さらに安く部品を入手したい場合は、3社くらいの業者さんに見積もりをお願いして一番安く売ってくれるところにお願いするという方法があります。私はアルファロメオ155という古いイタリア車に乗っています。すでに20年落ちで国内の部品在庫も危ういと言われていますが、ドイツやイタリア、イギリスと直接取引しているショップさんにお願いして探せば未だに新品の部品が手に入ります。あとは取り付けてもらうお店ですがBMWの専門店が一番お勧めです。本当にBMWしか置いてない、BMWのことならなんでも知っていますというお店なら信頼できると思いますし下手なディーラーより安く部品を交換してくれたりします。

 

もしくは近場にボッシュカーサービスというところがあれば、そこで長く車のメンテナンスをお願いできるかもしれません。ボッシュカーサービスの整備士さんは欧州車好きが多く、親身に話を聞いてくれる人が多いです。普段からものすごい種類の車種をいじっているところが多く、お店によってはフェラーリだろうがクラシックカーだろうがなんでも来いという自身のあるお店もあります。ピットに入っているクルマを眺めているだけでも良い思い出になります。そこで「ディーラーだとこのくらいかかるっていわれたんだけど、もう少し安くやってくれませんか?」という相談もできるので、私は個人的にお勧めしています。BMWに乗るためのお力になれることを願っています。

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