BMWのE60(5シリーズ)は故障するから諦めるべきか?

 

筆者の木本(きもと)です。今回はBMWのE60(5シリーズ)は故障するから諦めるべきか?というテーマでお伝えしていきたいと思います。BMWの5シリーズに興味のある人は以下の記事も参考になります。

 

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E60はBMWの中でもよりハイクラスなシリーズとなります。3シリーズの兄貴分な位置づけですが、実は世界的に見ると5シリーズが販売の主力商品だったりします。私個人の見方としては5シリーズはスポーティかつ程よいラグジュアリーが魅力です。BMWの中で最もバランスの取れたシリーズだと思っています。

 

出典:BMW 5 Series E60 LCI/http://www.bmwdrives.com/bmw_cars/bmw-e60.php

 

BMWは元々戦闘機を製造していたメーカーで、その当時のポリシーは現在のクルマ造りでも活きています。戦闘機は敵機を破壊し攻撃を回避しなくてはいけませんので「より小さく」「小回りが利き」「敵機のケツをとらえて撃ち落とす」性能が求められます。なので他のドイツ御三家と比較してもボディがやや小さくなっていて、よりスポーティなハンドリングや性能を込められています。無駄にデカいボディでは俊敏に動き回るのに邪魔だという考えです。

 

よくBMWは他社と比較して内装がチープだと言われますが、そもそも戦闘機で敵機と戦うのに内装を豪華にしたところで意味がないのでお金をかけることもないということです。特に3シリーズではその傾向がありますが、5シリーズでは程よくラグジュアリーに仕立て上げられています。かつBMWらしい走りが味わえるシリーズということで私もお勧めしています。さてBMWのE90に関しては多方面で故障するという心配の声があるかと思います。ネット検索していると「クラウンと比較しても故障しやすい」といった声もあります。

 

 

国産車もわりとヤバい故障がある?

 

一方でクラウンに乗ったこともなければ故障を比較できるデータもなにもない状態でどう故障すると言い切れるんだ、という斜めの視点から突っ込みを入れることもできます。私個人の意見としては国産車の方がリアルな故障が多いという印象です。ただ公表されないだけか、故障しても「運が悪かった」「たまたま」で終わってしまうのが国産車です。それに天下のBMWの看板を背負った5シリーズのE60がちょっとやそっとで故障するなんてことはまず考えられない。国産車の故障例では、具体的な車種や例を挙げていくとキリがないのですが、

 

  • 学生時代のアルバイトのガソリンスタンドでの経験
  • アルファロメオ・フィアット・アバルト・ジープ・シトロエン営業時代の経験
  • ホンダ整備士の弟から聞いている整備現場の実情

 

という点から総合的に見て「国産車も故障する」という風に見ています。むしろ台数の母体が国産車はハンパないので、体感的には「国産車の方がよっぽど故障している」という感じすらします。日常生活ですれ違う車ですら、「エンジンからヤバイ音を出しながら走っている」「一気筒死んで走ってる」というシーンがあります。なぜあんな整備不良車が平然と公道を走行しているのか?とすら感じます。それはオーナーが国産車はあたかもメンテナンスフリーであると思い込んでしまっていて、車そのものが警告を出さないから故障しないと思い込んでいるだけです。本来はきちんと整備をしなくてはいけないにも関わらず、です。

 

一方でE90はメンテナンスのほったらかしが許されない車です。車体の各部にセンサーが仕込まれていて、警告基準が厳しいです。欧州の安全基準は厳しいということですが、変えるべき部品を放置しておくとたちまち警告灯が出て「早く工場に入れろ!」と脅してきます。なぜそこまで脅すかというと「ドライバーの安全を守るため」だからです。ヘッドライトのバルブが切れただけでも「前が見えなくて危ないから交換しろ!」という理由で警告を発します。安全を考えればそれはしごく当然のことです。整備不良のために万が一事故でも起こしたら、ドライバーの命を危険にさらすことになります。ましてやBMWのオーナーさんといえば社会的に地位の高い人たちが多いですから、ドライバーの命は絶対優先です。

 

そういったメーカーのポリシーから世界中のVIPからも厚い信頼を受けているBMWですが、日本に来ると「故障だ!」と大騒ぎされてしまうのが現状です。私の見てきた国産車はオイル交換などをサボっても警告を発するクルマはみたことがないので、そのようにとらえられてしまうことは仕方ないことでもあります。BMWのE60に乗るためには必ずしも高給取りであることが条件ではありません。しかしこれまでの国産車の常識を捨てる覚悟があるかどうか?という点は求められることになります。

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BMWのE60を故障させないメンテナンスとは?

 

ここまでご覧いただいた方であれば「BMWと日本車どちらを信頼したらいいんだ」という点に関しても考えさせられているかもしれません。私としてはどちらが信頼できるかではなく、多数派か、少数派かの違いしかないと思っています。もちろん多数派だからといってそれが正しいという風にはなりません。国産車が多数派だから安全、という風潮は存在しているかもしれませんが、全く故障しないという根拠はありません。BMWを信じる人が少数だからといって「BMWはどうしようもなく故障するクルマだ」という根拠にもなりません。

 

人は快楽より痛みに敏感な生き物なので「より安全そうな方」を選択したがります。それでも「多数派」でしかないということですが、それでもどちらを信じたいかはあなた次第です。一方でBMWのE60はメンテナンスのほったらかしが許されないというお話をさせていただいました。それがE60を維持し、故障を防いでいくためのハードルとなります。具体的にどのようなメンテナンスが必要なのでしょうか?『BMWのE90(3シリーズ)の故障はどうして起こる?』では一回り小さい3シリーズについて解説してきました。5シリーズのE90は3シリーズよりラグジュアリーかつハイスペックなので、メンテナンスが少々まめに必要です。

 

車は基本的に走行距離ごとに寿命を迎えるパーツが存在するのですが、E90は消耗が少し早いです。分かりやすい例でいえばエンジンオイルがありますが、エンジンオイルも5千キロに1回やりましょう、という風に車屋さんでも言われてきたと思います。3シリーズであれば1万キロでいいよ、というところをE60では「8千キロごとに交換してね」という風に少々早めの交換が求められます。具体的に言えば、E90の場合は4万キロ走行ごとに以下の部品交換が必要です。

 

  • ブレーキパッド+センサー
  • フューエルフィルター
  • イグニッションコイル+スパークプラグ
  • ウォーターポンプ
  • サーモスタット
  • ブローバイホース
  • ATF+フィルター+AT制御CPUリセット
  • イグニッションユニット

 

上記の部品に関しては初めて見るという人も多いと思うので、とりあえず「こんな部品が4万キロごとに寿命になるのか」ということを知ることが大切です。これらの部品交換をサボればたちまち車が警告を発し、セーフティモードに入って「故障だ!」と大騒ぎすることになります。特にBMWの場合は走行距離が少ないうち(5万キロ以内くらい)からATFの交換はやっておいた方がいいです。ATFとはオートマの内部を潤滑させるフルードのことですが、5万キロも走行すればヘドロ状態となり、とてもそのままにしておくのは危険な状態になります。

 

意外なことにBMW側は「ATFはよほどのことがない限り交換不要」を謳っています。今どきBMWすら扱ったことのないレベルの低い工場ではそれを鵜呑みにしてお客さんを追い返すということもあるようです。ですがそれは実情を全く考慮していないという風に言わざるを得ません。ネット検索ではATF交換を実際に行うと「シフトショックが非常に滑らかになった」などの情報が多く出回っていますし、本国でもATFのストレーナー(フィルター)がセット販売されていますのでBMWのATFは交換した方が懸命であると思います。

 

ウォータポンプ、サーモスタットはクーラントを全部抜いて作業するので、同時交換でクーラントと工賃を節約できます。ここを放置するとオーバーヒートやオーバークールを引き起してエンジンそのものを損傷させる危険があるので優先順位は高いです。E60の場合はエンジン保護の観点から何らかのセーフティロック(あえてエンジンを始動させない)が発動する可能性がありますが、そうなった場合は工場に入れてコンピュータリセットをしてもらいます。続いて走行7万キロ目途では以下の部品の交換を検討が必要です。

 

  • カムシャフトセンサー
  • クランクシャフトセンサー
  • エアフロメーター
  • フューエルポンプ
  • O2センサー×4個
  • アッパーマウント+ショックアブソーバ4輪
  • アイドル制御バルブ

 

実際にウェブで調べるとカムシャフトセンサーやO2(ラムダ)センサーという部品も故障するという例がいくつもあります。センサーが劣化して軒並み7万キロくらいでエンジンチェックランプが発動する、という流れですがこれは消耗品、つまり交換が前提の部品です。バッテリーが上がって「故障」と言わないように、O2センサーも新品交換が前提ということです。BMWの場合、伝統的に6気筒では4本ものO2センサーが組み込まれています。さすがは「走りのBMW」といった感じですが、放置しておくと燃費がどんどん悪化していく原因になります。逆を言えば、ここさえ交換していけば「故障だ!」と騒ぐこともなくなれば新車当時に肉薄する燃費を回復させることができるということでもあります。最後に走行9万キロごとに交換が必要な部品になります。

 

  • ブレーキディスク4輪
  • カムシャフトカバーガスケット
  • スタビライザー等ブッシュ類一式交換
  • 5万キロ毎の消耗品交換

 

これらの部品もよく聞く故障事例ですが、エンジンヘッドからオイル漏れなんていうのが最たる例ではないでしょうか?足回りに組まれているブッシュ(ゴム)系も軒並み寿命を迎えるので、乗り心地を考慮すると交換した方がいいです。これまでお伝えしてきた部品を計画的に予算を組んで交換していくことによって、新車当時の性能や燃費を20~30万キロまで保つことができます。

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BMWのE60のメンテナンス費用を安く抑えて維持していくためにできることは?

 

E60のメンテナンスを全部ディーラーに丸投げしていると途方もない金額になってしまいます。BMWは正規ディーラーでないとメンテナンスができないというルールはないため、正規ディーラーの価格を意識し、よりBMWに特化し、BMWだけの専門店があればそちらにお願いした方がいい場合もあります。もしくはあらゆる輸入車に詳しいボッシュカーサービスもお勧めできます。こちらの看板を掲げている工場では輸入車好きな人たちが多く集まり、車の話をしだすと止まらないような整備士さんたちがいることが多いです。

 

なので困ったことがあっても相談しやすく、親切に話を聞いてくれる人が多いです。さらにメリットとしては「部品の持ち込み交換歓迎」という点が魅力的です。部品だけ個人で安く調達し、取り付けを「ディーラーより安くできないか」相談することができます。私もこれまで3台の欧州車を維持してきましたが、結構お世話になってきました。さらに実はBMWの部品は本国ヨーロッパでは驚くほど安く売られているのですが、BMWほどの人気ブランドとなれば日本でも安く部品を入手することが可能になってきています。

 

例えば楽天市場で「BMW パーツ」で検索するとかなりの数の部品がヒットします。その中から純正より安く信頼できる大手社外品メーカーの部品を調達することができれば、驚くほど安く入手することが可能です。もっと安く部品を入手したい人は、「BMW パーツ」でGoogle検索してみてください。するとディーラー以外で本国からパーツを直接取引している部品屋さんが数多くヒットするので、3社くらいから見積もりをもらって一番安く売ってくれるところから購入するのです。

 

今はそういう時代になってきているので、外車の部品は高額という常識も崩壊を迎えつつあるのではないでしょうか?私はアルファロメオの155という古いイタリア車に乗っていますが、お伝えした方法をいつも使って部品を安く調達しています。155はすでに20年落ちなので国内在庫の部品も少ないですが、国内にないだけでヨーロッパには在庫がまだあります。このようにしてBMWのシリーズでも安く維持することができるようになりますので、諦めかけていたあなたにもきっとご縁があると思います。もっとBMWの故障やメンテナンスについて知りたい方は私の過去記事をご覧ください。

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