ベンツCLSの故障は?手ごろな初期型は手を出すと危険か?

 

筆者の木本(きもと)です。今回はベンツCLSの故障は?手ごろな初期型は手を出すと危険か?というテーマでお伝えしていきます。当記事は2005年から発売された初期モデルと、現行モデルにも通じる内容でお話させていただきます。ベンツCLSはメルセデスベンツの中でもおしゃれ番長的なポジション(私の主観)のセダンです。

 

正統派ラグジュアリーセダンのSクラスとはデザインの雰囲気が異なるのが特徴ですね。特にテールのデザイン処理が何ともセクシーで、街中で見かけるとつい目で追ってしまうような魅力的な形です。人とはちょっと違ったベンツに乗りたいという層に受けていると思います。以下が初期型W219と新型W218です。

 

初代 W219(2005年-2010年)

出典:Mercedes-Benz CLS Coupe (2005 – 2010) Review/www.parkers.co.uk

 

2代目 C218(2011年-) X218(2012年-)

出典:Mercedes-Benz CLS-class II (W218) 350 CDI 3.0d AT/www.carspecsguru.com

 

そんなCLSですが、初期モデルW219の2005年登場からすでに13年経過しています。新車では乗れなかったCLSに、中古車価格ならば手が届くかな?と考えている人もいると思います。相場を見てみると何と初期型であれば100万円台で買える個体もありますので、俄然興味が湧いてくると思います。それで気になる故障についてですが、W219の2005~10年式の初期モデルは基本避けた方がいいと思います。

 

理由は外車だから、とか短絡的な点ではなく年式的な問題が大きいですね。特に2005年式モデルはぼちぼちマイナートラブルが出始めている個体もあるので、輸入車に全く免疫がない段階からいきなり手を出すと振り回される可能性が高くなります。しかもベンツのCLSは他のCクラスやEクラスと異なりパーツ単価が高めで、二つトラブルが重なるだけでも詰む確率が高まります。

 

「これまで輸入車は何台か乗ってきた」「マイナートラブルが起きても自分で何とか対応してきた」というオーナーであれば恐らく動じないと思いますが、外車そのものが初めてという人にはCLSの初期型はあまり勧められる物件ではないです。

 

もしCLSというこだわりが捨てられるのであれば、「ベンツW204の故障は多いのか?後期型の信頼性は?」でご紹介しているW204を勧めます。W204はCLSとは維持の難易度が比較にならないくらいイージーですので、メルセデスベンツ入門には最適かと思います。それでもCLSの初期型に乗ってみたいという人のために、次項ではいくつかポイントをお伝えしていきます。

 

 

ベンツCLS(W219)のハズレを引く人と引かない人の違い

 

この章では主にW219についての解説となりますが、現行モデルのW218にも通じる内容でお話します。中古外車は故障の当たり外れが多いという話を聞いたことがありますか?確かに、全くトラブルがないという人とハズレを引いてしまって故障続きでガッカリしてしまっている人がいると思います。この違いってどうして起こるのでしょうか。それは大雑把に言って選ぶ個体がマズイ、ということです。ではどうして選んではマズイ個体を選んでしまうのかというと、それはもう無知だからとしかいうことができません。

 

無知な状態で中古車を買おうとするのは、言うならば武器も持たずに戦場で戦うようなものです。そんなの負けて当然でしょう。ならば一つでも多くの武器を持って、中古車選びでいうならば予備知識を持って臨むということはできます。例えばカーセンサーなどの大手中古車サイトでCLSの中古を探すとします。そこで一番安いけど走行10万キロ越えの個体と、高めだけど走行5万キロ程度の個体があったらどちらに目がいきますか?私なら10万キロ超えは避けます。走行10万キロの間にどんなメンテナンスをされてきたのか不安ですよね。前オーナーがずぼらだったのかまめな人だったのかを判断することは見た目から判断するのは困難ですよね。

 

しかも販売店も「客は見た目の綺麗さで買うから」と考えて走行10万キロでもワックス掛けて内外装はピカピカに見せて何とか売ろうとしますよね(見た目すら汚いのは論外ですが)。でも実際は前のオーナーがオイル交換すらろくにしてなくて車検の見積もりで凄い金額になって「手に負えない」となり手放した…ということも考えられます。なので安易に安いからといってなんでも飛びつくのはNGということを学んでもらえたと思います。次項ではさらに「ダメな中古ベンツの選び方」についてお伝えしていきます。

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こんなベンツは選んだら故障します。

 

最初にダメな中古ベンツを挙げるとすれば、保証が全くついてない個体があります。これは買った後に何が起きても全責任がオーナーに向けられますし、販売店と揉める原因になりやすいです。納車して一週間でエンジンが故障したとします。エンジンオーバーホールが必要と診断されて、修理に30万円かかるとします。これは誰持ちになるのでしょうか?保証がついていなければ基本的にオーナー持ちですよね。

 

なぜ保証が付けられないか販売店の立場になってみればわかると思いますが、何が起こるか分からないからですよね。販売店がそう判断するしかない中古ベンツって、たいていは前オーナーのメンテナンスが行き届いていなかったり、色んなオーナーが乗りすぎてメンテナンスの記録がぐちゃぐちゃで履歴が追跡できなかったりしてることが多いです。10万キロオーバーのベンツではそういうパターンが多いので、なるべくは5万キロ以下でワンオーナーで整備記録簿が付いている個体を選ぶのが正解です。

 

また、ベンツCLSには3500ccと5000ccのモデルがあると思いますが拘りがない限りは小排気量の3500ccを選んだ方がいいです。5000ccを選ぶのって、相当まっとうな理由がない限りお勧めできません。「エンジンはでかい方が偉い」「ハイパワーに憧れる」という程度の基準であればハッキリ言って3500ccで十分です。理由はエンジンがデカいと今の日本ではコストばかりかかってメリットが見当たらないからですね。

 

例えばエンジンからオイル漏れが起きたとします。そのオイル漏れ箇所を特定するのに、3500ccではエンジンルームを開けるだけで目視できるところを5000ccではエンジンクレーンで釣りあげなくちゃ漏れてる箇所の特定ができない、さらに部品点数もパーツ単価も多くて高いので、点検だけでも大手術の騒ぎです。これはメルセデスベンツの6000ccモデルなどでも同様です。個人的にはエンジンは小さければ小さいほど良いと思っていて、これが冒頭でお勧めしたW204が該当します。W204は小さいエンジンでかなりの性能がありますので必要十分なんですね。

 

あとはゴテゴテにカスタムされた個体は私なら避けます。最初から数十万円もする社外ホイールやエアロ付きの個体は一見得ですが、見た目に金をかけすぎてしっかりメンテナンスされているか謎です。それにむやみに車高を下げた個体も、足回りに余計な負荷がかかっていますのでこちらの想定を超えてくることもあります。メルセデスベンツはオリジナルですでに良いパーツが入っていますので、むしろ素人がやみくもにカスタムするのはかえってアンバランスになることも多いです。

 

それで話が少し脱線しましたが、車って新車でも中古でも最初に何が起こるか分からないので、保証付きの個体を中心に漁っていくことをお勧めします。車って最初に初期トラブルが出尽くしてしまえばあとは消耗品の交換だけ気にしていればいいのです。オイル漏れだって初期に発見できれば無償で直してもらえる可能性は高くなりますよね。保証は長ければ長いほど販売店が品質に自信を持っている証拠なので、故障するしないの基準では大きな判断基準となります。

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中古ベンツを試乗しないで買うなんて、自爆行為です。

 

あなたはこれまでに中古車を買ったことがありますか?私は個人的に新車を一回、中古は何回だったか覚えていませんが、確か4、5回くらい買ってます。中古車を買う時は試乗してから買ってますか?もししないので買っているとしたら相当無謀だなと思いますね。服を試着せずに買うとか味見せずにコンビニの新作スイーツを食べるのとはわけが違います。車ってそんなめったに買うものじゃないので買い方を知らない人が多いですが、金額がデカいので予備知識は少しくらい入れましょう。

 

車って実際に走らせてみないと分からないことが多すぎますからね。まずはエンジンをかけてアイドリングをしばらくさせてみる。エンジンはまずスムーズにかかるか診ますよね。アイドリングも時たまブルブル言ってないか。アクセルを軽く煽ってみてスムーズに吹けるか。ついでに電装系もいろいろいじってみます。パワーウィンドウはスムーズに動作するのか。

 

さらにオーディオ関係はちゃんと動くのか。エアコンはしっかり冷えるのか。内装で気になるキズや破損があればその場その場で指摘してもいいですし、ある程度頭に入れておいて後で指摘するのもアリです。ついでにエンジンルームを開けてパッと見て汚くないか、オイルが漏れているところがないか。漏れていたらその場で直してから納車してもらえるのか聞けますよね。エンジンが汚ければしょせんボディしか磨く能のない店だなと思うまでです。

 

それから試乗に出る時にギアは変な引っ掛かりがないか診ますよね。走っている最中もギアがスムーズに変速しているか、妙なシフトショックがないか慎重に診ます。気になる点があればその都度聞いていくようにして、「納車された後、指摘した点が故障したらどの程度対応してくれるのか」という点を釘を差しながら聞き込みしていきます。そこで曖昧過ぎる回答だったり的を得ないような対応をされればそこで見切れますよね。

 

その他にも「足回りから異音がしないか」「エンジンから変な音がしないか」「加速はスムーズか」などなど注意深く観察してみると様々な情報を得ることができますよね。ただ個人的にそういった粗探しよりも「車が自分に合うかどうか」という点を最も感じながら試乗することをお勧めします。車とあなたの相性が良く、気に入ってしまえばその他のことなんてなんとでもなりますからね。私の場合は「エンジン音の良し悪し」が一つの基準です。無駄だと思う車にガソリンを食わせ続けるほど虚しいカーライフはないので、相性は大切です。

 

ベンツCLS(W219)のウィークポイント

 

CLSの初期型(W219)のウィークポイントについてご紹介します。ウィークポイントというのは車種特有の故障ポイントのようなものです。とはいえ全ての個体で出るわけではないし、出ない個体の方が圧倒的に多いと思います。試乗である程度見極められるものもあるので、一つ参考にしてみて下さい。

 

  • ロアボールショイントのサビ
  • ステアリングアングルセンサーの故障
  • NOXセンサー故障
  • エアサス故障
  • SBC故障

 

上記がCLS初期型W219で比較的多いトラブルです。とりあえず試乗の時点で見分けられるものとして、ロアボールショイントのサビがあります。これはハンドルを切るとギーギー音が聞こえてきますので注意して聞いていれば判断できますね。また、エアサスについてはよほどの拘りがない限りエアサス搭載車を避けるというのが一番の得策です。エアサスはパンクしたら問答無用で車高が下がり、走行が困難になります。そして早期に交換しなければコンプレッサーの故障を誘発しますので、まるで時限爆弾です。

 

ベンツW221は故障するのか?エアサス車に待ち受ける運命

 

エアサスは純正品はぼったくり金額なので仕方なく安価なリビルド品で対策する人がいますが、それは国産車のノリです。メルセデスベンツくらいの超メジャーメーカーであれば優良社外メーカー品が日本でも流通していますので、それで安価に済ませる選択肢もあります。

 

そしてNOXセンサーという聞きなれないパーツについてです。故障という表記をしましたがこれはCLSでは「消耗部品」と考えておいた方が良さそうです。走っていれば必ず消耗してくるので交換が前提の類のパーツですね。こちらも社外品が安く手に入る可能性があります。NOXセンサーがダメになるとエンジンチェックランプが点きます。

 

ステアリングアングルセンサーは『ベンツW211は故障が多い最悪のモデル?後期は安全なのか?』でもお伝えしているW211と同様に弱い傾向があります。なので試乗の段階で異音がしないか確かめておいた方がいいです。ブレーキ関係のSBCというものもW211と共通して弱点となる部分です。SBCはリコールが出ていますので、選ぶCLSがリコール対策済みなのかは買う前に確実に確認しておきたいですね。

 

新型CLSは基本故障しらずなので、メンテナンスに集中してください

 

ここまで初期型CLSのお話ばかりしてきましたが、それは新型はほぼ故障の不安がないからですね。新車で買うならば細大5年間も保証が付くので何も憶することはないです。もちろん新車で買っても未だに初期トラブルなどはありえますが、その1ページだけを切り取って「ベンツはしょせん外車だ!」と評価するのは時代遅れなのであまり口に出さない方が得策です。

 

国産車も未だに製造ムラはありますので、最初の3年くらいは本当に慣らし期間のようなものと考えるべきです。出し切ってしまえばあとは消耗品の交換だけ意識していれば調子よく乗れます。故障、故障と書きましたが走れば劣化するパーツがほとんどなので、そもそも故障呼ばわりするのはお門違いです。消耗品に対する考え方については他のメルセデスベンツの記事でご紹介していますので、ぜひお読みください。

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