アバルト500は故障する?まだそう思っていませんか?

 

筆者の木本(きもと)です。今回はアバルト500は故障する?まだそう思っていませんか?というテーマでお伝えしていきます。アバルト500に興味のある方は以下の記事も参考になります。

 

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ご存知の方も多いかもしれませんが、アバルトの「500」という車名は2017年2月を持って廃止されました。現在は名称がアバルト595と統一されています。よってアバルトの500シリーズの現在のラインナップは、

 

  • アバルト595(旧アバルト500。現在はベースグレード)
  • アバルト595ツーリズモ(カブリオの設定有)
  • アバルト595コンペティツィオーネ(MTAもしくはMT)

 

になっています。大きな変更があったのはデザインと車名で、そのほかにも細かいエンジンのチューニングがされています。アバルトにとっては今後の方向性を示す重要なアップデートになりました。現在新車で購入できるアバルト500は名称が595に改められている、ということになります。なのでこちらは現在のアバルト595についての解説となりますが、基本的にはアバルト500も595も一緒なのでひとまず当記事ではアバルト500と呼びます。

 

出典:Fiat 500 Abarth review/autoexpress

少々前置きが長くなりましたがアバルト500の故障についてお話いたします。私は2016年までアルファロメオ・フィアット・アバルトの正規ディーラーに加えて、シトロエンやジープ・クライスラーでも販売をさせていただいていました。その中の経験で言えば、アバルト500および欧州車や輸入車全般に対する「故障する」という風評はもはや旧石器時代の話だと思っています。『アルファロメオ中古の故障を防ぐ方法は?車種別に解説!』でもさんざん記事にしてきましたが、イタリア車ですら国産車に追いつこうとするくらいのクオリティを持ち始めています。

 

少し年式が落ちているアルファロメオですら、メンテナンスのポイントさえ押さえればごく一般的な収入のサラリーマンでも維持が可能な時代です。また『フィアット500Xの故障はある?車検は高額なのか?』にてご紹介している500Xというフィアットの最新車種でも、その安定性について触れています。自動車は機械なので100%故障しないとは言いません。しかしアバルト500をはじめ現在販売されている欧州車では、深刻な故障のリスクを抱えている個体は稀です。

 

 

アバルト500の故障に対するメーカー保証の手厚さが示す背景とは?

 

アバルト500をはじめとしたイタリア車メーカー全般の保証は年々手厚くなってきています。『フィアットニューパンダの故障を防ぐ!驚きの購入術とは?』でもお伝えしているニューパンダが販売されていた時代では、メーカー保証は2年くらいでした。その前の時代はもっと少なかったと思いますが、現在では無償で3年、オプションでは最大5年まで保証期間を延ばすことができます。つまり納車されてから最大5年間は故障の心配をしなくてもいいのです。万が一故障しても、無償で対応してくれます。それに大抵の部品は常に国内インポーターの部品庫にストックしてあるので、車を入庫させてから2日もあれば修理に着手できる環境がととのっているのです。

 

実はメーカー保証のメリットはそれだけではありません。メーカー保証期間中に大抵の初期トラブルは吐き出すことができます。初期トラブルとはいわゆる製造ムラのことで、品質のばらつきから起こる想定外の故障になります。メーカー保証期間中に品質のばらつきを直せるので、一度直してしまえば今後想定外の故障は起こりにくくなります。何かあるとすればそれは経年劣化によるもの、という想定ができます。また納車から3~5年は無償のロードサービスも充実しており、なんと24時間365日基本的にはどこでも駆けつけてくれます。メンテナンスパックも充実しており、契約時にオプションで追加すれば今後3年間のメンテナンスの自己負担はほぼ気にしなくてもよいのです。

 

そのように現在のイタリア車ではメーカーの力強いサポートが充実しているので、輸入車の経験がない人でもスッと乗れてしまう環境が整いつつあります。そのようなサポートを実現させるためには、製品そのものの故障に対する信頼性が絶対条件となります。今後もクルマそのものの信頼性の向上によって更なるサポート強化が期待できそうですね。アバルトというとイタリア車ですし遠い存在のように感じてしまいますが、実は意外と身近になってきていると言えます。現在では国産車でも新車価格がかなり高価なものが多いので、同じ予算なら思い切って人とは違う選択をする、というのも個性を引き出すきっかけになります。

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アバルト500を維持するために必要なのは絶対的な収入の多さではない

 

ここまでアバルト500をはじめ、現在ではイタリア車と言えど身近な存在になってきているというお話をいたしました。故障が怖くて輸入車を購入できなかった人でも手を出すことができる時代になってきました。実際、最近は身の回りでも普通に輸入車を見かけませんか?フォルクスワーゲンやメルセデスを筆頭に、BMWやアウディ、プジョーやフィアットなどなど、以前では考えられないくらい国内でも普及してきていると思います。私の住んでいる地域ではまだまだ輸入車の数は少ないと思っていましたが、フィアットのニューパンダやアバルト595など普通に見かけるようになりました。ちょっと足を伸ばせば、BMWなどはタクシーの数ほど走っています。

 

しかし急激な欧州車の普及に伴って、本来欧州車が必要とするメンテナンスを知らずに乗りっぱなしにして思わぬやけどをしてしまう人がいるのも事実です。正直に言って、アバルト500を始めとする欧州車を維持していくために必要なのは絶対的な収入の多さではありません。収入が多い人しか欧州車に乗れないのであれば、欧州本国の人達のほとんどが自国の車に乗れないはずです。むしろ欧州ではイタリア南部をはじめ日本より貧困率の高い地域もあるほどです。

 

それにも関わらず日本車はほとんど流行らず、欧州車がほとんどのシェアをキープしています。欧州車が故障して仕方ないのであれば、みんな日本車を選ぶのが自然です。それらの矛盾を無視して欧州車は金持ちの乗り物だと切り捨ててしまうのは、それこそまさに自国の車しか信じない、もはやガラパゴスの感覚です。今はグローバル化が急激に進んでいますので日本でももっと外国の車が走っていてもおかしくないのです。それにも関わらず未だに日本車率が9割以上となっています。その原因はおそらく日本の車検制度にヒントがありそうです。

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日本の車検では必ず出費の爆発が起こる

 

車検はクルマのオーナーさんたちにとっては憂鬱な制度です。私も大学の時、自分で初めての車を購入した時は何かと不安になったものです。なので車検の時期が近づくといくら出費が発生するのかドキドキするものです。といっても新車が納車されてから最初の車検はそこまでお金がかからないイメージがあると思います。ですが5年目以降の車検になると急に費用が高くなったという経験を持った人が多いのではないでしょうか?。これは国産車でも同様ではないかと思います。なのでそれを機に「面倒を見切れない」となってクルマを乗り換えてしまう人が現れるのです。でもクルマを買い替えてもまた5年後には同じ車検で苦しむので、実際はイタチごっこになっていると言えます。

 

なぜ5年目以降の車検で出費が爆発するかというと、その大半は「消耗部品の交換」が一気に来るからです。アバルト500も同様で、5年目以降の車検で消耗部品の交換がドカンときます。具体的には、

 

  • スパークプラグ
  • イグニッションモジュール
  • タイミングベルトキット
  • ウォーターポンプ
  • ブレーキパッド
  • ブレーキパッドセンサー(ブレーキパッドと一緒に交換)
  • ブレーキディスク
  • ブローバイホース
  • ヘッドカバーガスケット
  • フューエルフィルター
  • エアフィルター
  • クランクシャフトセンサー
  • カムシャフトセンサー
  • アッパーマウント
  • ショックアブソーバー

 

ひとまず意味は分からなくて大丈夫ですが、実にこれだけの部品が寿命を迎えるということをまずは頭に入れておかないといけません。車種によって交換する部品は異なる場合がありますので、正確な部品名はディーラーに確認してください。これらの消耗部品が一回の車検の見積もりに乗っかればどうなるかは予想できます。一方、欧州本国ではドカンと来ない場合もあります。その理由は「そもそも車検制度がない」地域が普通にあるからです。車検制度がない場合、上記の消耗部品はいつ、どのようなタイミングで交換すると思いますか?え?それってどういうこと?という風に思われる方もいると思いますが、よく冷静になって考えてみてください。

 

欧州本国では消耗品の交換はドカン!と一気にやる場合は少ないです。なぜかというと、2年に1回の車検がないことに加えて、そんなに多くのお金を持っていない場合が多いからです。なので部品の寿命が来る頃に少しずつ交換していくのです。少しずつ交換すると、車検のような出費の爆発は起きにくいです。だから本国の人たちは維持できている、と考えれば納得がいきませんか?そもそも車検のタイミングで一気に部品交換をやるから痛い出費になるのです。車検のタイミングでメンテナンスを一気にやりなさい、なんていう法律はどこにもないのです。上記の消耗部品はアバルト500の走行距離が5万キロくらいで寿命を迎える部品です。

 

まずそれを理解していれば4万キロくらい走った時点で「そろそろ部品交換の時期だな」というのが分かるのです。そして次に部品交換にかかる予算はいくら必要なのかを調べて、それをいつやるのか、どれくらいのペースでやれば負担が少なく済むのか、というのを検討していくのです。私はアルファロメオの155という20年落ちの古いイタリア車に好きで乗っています。

 

お金もない分必死なので、メンテナンスに関して言えば販売店の判断に一任したことはありません。販売店にメンテナンスを勧められるより先に、どのくらい走ればどこの部品がダメになるとか、ディーラーより安くパーツの購入ができるお店などの情報をかき集めています。部品がダメになる前に新品にしていきますので、変な故障やトラブルが起こらないのは当然の結果と言えます。さすがに20年落ちのアルファロメオとなれば想定外の出費もゼロではありませんが、アバルト595のような最新のイタリア車では心配は不要です。ちょっとの勇気と最低限の知恵があればアバルト500も夢ではないと思いますので、前向きに検討してみてはどうでしょうか。

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